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仙台は次節引き分け以上で残留決定へ、新潟・田中が今季初ゴール

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[11.23 J1第32節 新潟1-1仙台 東北電ス]

 12位ベガルタ仙台はアウェーでアルビレックス新潟と1-1で引き分け、J1残留に王手をかけた。この日、降格圏の16位神戸も引き分けたため、残り2試合で勝ち点差は6のまま。次節27日の広島戦で勝ち点1でも奪えば、その時点でJ1残留が確定する。

 試合は前半から一進一退の攻防だった。仙台は前半30分、古巣戦となったFW中原貴之がPA内からシュートを狙うも、GKがセーブ。新潟も同33分、2試合ぶり復帰となったMFマルシオ・リシャルデスのスルーパスからDF西大伍がシュート。こぼれ球をMF三門雄大がPA外から狙ったが、シュートはゴール上に浮いた。

 0-0のまま試合が推移すると、仙台は後半20分にMFフェルナンジーニョを投入し、ギアを上げる。そして同33分、左サイドからフェルナンジーニョがゴール前に上げたクロスがDFのクリアミスを誘い、こぼれ球を拾ったFW赤嶺真吾がDFに囲まれながらも強引に突破し、先制点を奪った。

 このまま1-0で逃げ切れば、2試合を残してJ1残留が決まる仙台だったが、目の前の敵はそう簡単な相手ではなかった。ACL出場権獲得の可能性が消えた新潟だったが、黒崎久志監督は試合前に「ホームのサポーターの前でプロとしての誇り、責任を持ってピッチに入ろう」と選手にゲキ。過密日程の中でも豊富な運動量と気迫あふれるプレーを見せていた新潟の執念は後半ロスタイムに実った。

 後半46分、マルシオ・リシャルデスがシュートを狙うと、DFに当たって浮いたこぼれ球がPA内でワンバウンド。回転のかかっていたボールはバウンドした瞬間、急激に軌道を変え、FW田中亜土夢の目の前にこぼれてきた。FWミシェウの出場停止で7試合ぶりに先発のチャンスが回ってきた田中の今季初ゴールが貴重な同点弾に。試合は1-1で終了し、互いに勝ち点1ずつを分け合った。

 今節でJ1残留を決められなかった仙台だが、次節の広島戦で引き分け以上なら残留確定という状況にまで持ってきた。手倉森誠監督は試合後のインタビューで「ここからは戦術以上に気持ちの部分が大切。今日の勝ち点1を前向きに捉えて、広島戦に向かいたい」と話していた。

(文 西山紘平)

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