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激しい打ち合いで痛み分け、鹿島対大宮は3-3ドロー

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[3.6 J1第1節 鹿島3-3大宮 カシマ]

 J1第1節は6日、各地で2試合を行い、カシマスタジアムでは鹿島アントラーズ大宮アルディージャが対戦。激しい打ち合いの末、3-3で引き分けた。大宮は前半11分にFW李天秀のゴールで先制したが、鹿島も後半2分にDF伊野波雅彦のゴールで追い付く。大宮は同4分にMF上田康太の直接FKで2-1と勝ち越すが、同13分にCKからDF岩政大樹が同点ゴール。同20分に李がこの日2点目となるゴールを決め、大宮が3-2とみたび勝ち越したが、後半ロスタイムにオウンゴールで失点し、3-3の痛み分けに終わった。

 鹿島はACLの中国遠征を回避したMF小笠原満男が先発に復帰。DF伊野波雅彦、FW大迫勇也も先発し、2日の上海申花戦(0-0)からは3人が入れ替わった。
 大宮は4-2-3-1のシステムで、新加入組ではDF金英權、MF上田康太が先発。2列目は右から渡部大輔、藤本主税、ラファエルと並び、李天秀が1トップを務めた。
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 立ち上がりから中盤のボール支配率を高め、試合の主導権を握ったのは鹿島だった。前半3分には右CKのこぼれ球から大迫が立て続けにシュートを狙うが、GK北野貴之が足でセーブするなどゴールを許さない。

 すると前半11分、大宮がワンチャンスを生かし、先制する。最終ラインでボールを持っていた金が左足で前線にロングフィード。1本のパスでDFラインの背後を取ったFW李天秀がゴール前にフリーで抜け出し、GKと1対1の決定機を迎えると、落ち着いて右足でゴール左隅にねじ込んだ。

 予期せぬ形で先制された鹿島は慌てることなく反撃を狙うが、ゴールが遠い。前半25分、相手DFのクリアボールをMF野沢拓也がPA外から右足ダイレクトボレーで狙うが、GK北野が好セーブ。同29分、大迫のシュートがDFに当たった跳ね返りを今度は野沢がシュートするもゴール右へ。同34分には左45度の位置から野沢が強烈な直接FKでゴールを襲ったが、GKがパンチング。こぼれ球を拾ったMF小笠原満男の左クロスにMFフェリペ・ガブリエルが頭で合わせたが、枠を捉えられなかった。

 粘り強く守って前半を1点リードで折り返した大宮だったが、後半立ち上がり早々、同点に追い付かれる。後半2分、鹿島は右CKのチャンスをつかむと、PA内混戦からこぼれ球を伊野波が右足で蹴り込む同点弾。ところが、喜びも束の間、2分後に再び大宮が勝ち越しに成功した。

 大宮は後半4分、ゴールほぼ正面でFKを獲得。これを上田が直接左足でゴール右上隅に叩き込んだ。鮮やかなFK弾で2度目のリードを奪った大宮。しかし、またしてもセットプレーから同点ゴールを許してしまった。

 後半13分、鹿島は小笠原の右CKにDF岩政大樹が頭で合わせ、2-2の同点に。攻撃陣がなかなかチャンスに決め切れない中、日本代表のCBコンビがそろってセットプレーからゴールを決め、再び試合を振り出しに戻した。

 激しい打ち合いとなった激闘は後半20分にみたび大宮が勝ち越した。波状攻撃を仕掛け、最後は左45度の位置から李が右足ミドルシュートを放つと、これがきれいにゴール右上隅に吸い込まれた。

 昨季、J1最少の31失点を誇った鹿島守備陣がまさかの3失点。何とかみたび同点ゴールを目指すが、後半22分、DFアレックスのラストパスからFW興梠慎三がフリーでシュートを放つも、ゴール左へ外してしまった。

 鹿島は後半31分に大迫に代えてFWカルロン、同34分にフェリペに代えてMF遠藤康を投入し、最後の反撃を仕掛ける。大宮も同32分、DF村上和弘に代えて空中戦に強いDF深谷友基をピッチに送り込み、金を左SBにスライドさせて対応した。

 鹿島は後半38分、DF新井場徹に代えてFW田代有三を投入し、最後のカードを切る。リスクを冒して怒涛の猛攻を仕掛け、一方的に攻め立てると、後半48分、右サイドを抜け出した野沢の折り返しが相手DFのオウンゴールを誘い、土壇場で3-3の同点に追い付いた。

(取材・文 西山紘平)

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