beacon

[被災地に希望を ベガルタ戦士の誓い]vol.8_MF高橋義希

このエントリーをはてなブックマークに追加

 東日本大震災による被害を受けたベガルタ仙台は4日から千葉・市原市内でキャンプをスタートさせた。ゲキサカでは今回、仙台イレブンの想いを取材。第8回はMF高橋義希です。鳥栖から加入した昨季は13試合の出場(うち先発2試合)にとどまったが、今季開幕戦はボランチで先発フル出場を果たした。飛躍を狙う移籍2年目のシーズン開幕直後に起きた震災。新たな決意とともに今季にかける思いを語った。

以下、一問一答

―仙台を離れてキャンプをすることになりましたが?
「仙台でやることも大事だし、難しいとは思うけど、チームが試合でいいパフォーマンスを見せて、いい試合をして、結果にこだわってやることも大事だと思う。被災された方に一番元気や勇気を与えられるのはそういうことだと思うし、試合に向けてベストなコンディションに持っていくことが大事なのかなと。チームはそこに向かって一番の方法を取ったと思うし、チームとしてそこに向かってしっかりやっていきたいと思っています」

―移籍2年目の今季は開幕戦にも先発。これからというときだったと思いますが?
「そういう職業だと思うし、震災が起きる前から頑張ろうと思っていたけど、地域を盛り上げたい気持ちはさらに強くなっているし、そこを意識しないといけないと思っています」

―地震が起きたときはどうしていましたか?
「ちょうど銀行にいたときに地震があってなかなか建物から出られなかった。余震が続いていて、外に出てもうまく歩けなくて、車の中にずっといました。外は何が落ちてくるか分からないし、安全なところにいようと」

―地震のあとはどうしていましたか?
「5日間ぐらい仙台にいました。チームは解散していたけど、移動手段もないし、ガソリンもなかった。5日ぐらいしてから、バスとタクシーを乗り継いで、実家の長野に帰りました」

―これから仙台のサポーターにどういうプレーを見せていきたいですか?
「戦う姿勢、気持ちの部分を出していきたい。そうやってチームのためにプレーして、チームが勝つことで被災者の方に伝わるものもあると思うし、気持ちを出して勝つことしか考えていません」

(取材・文 西山紘平)

TOP