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今季全6得点を演出するオーロイ劇場、2戦3発にも「そこそこの仕事」

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[4.24 J2第8節 千葉3-0F東京 フクアリ]

 まさに独壇場だった。ジェフユナイテッド千葉はFWオーロイの2得点1アシストの活躍で昇格争いのライバルに3-0と快勝。2試合連続3-0勝利で開幕2連勝を飾り、首位タイに立った。

「自分にとってベストの試合ではなかった。ただ、2得点1アシストできたので、そこそこの仕事はできたかなと思う」。そう謙虚に語ったオーロイは3月6日の北九州戦(3-0)でも1得点1アシスト、PK獲得と全得点を演出。これでチームの今季総得点(6得点)すべてに絡んでいる。

 Jリーグ歴代最長身である204cmの高さをいかんなく発揮した。流れの中ではF東京の厳しいマークに苦しみ、前半9分には競り合いの中で2試合連続となる警告を受けるなどジャッジにも悩まされた。それでも後半32分、だれも予想できない形で先制点を奪った。

 左サイドからのスローイン。DFマーク・ミリガンが助走を付けて投げた高速スローをヘディングで捉え、ロングスロー1本でゴールをおとしいれた。一切、足を使わない形での得点。「ミリガンは長い間ケガをしていて、ずっと一緒に練習していたわけではない。今日こういう形で点を取れて、今後ジェフの武器になると思う」。そう胸を張ると、ロングスローから直接得点したことを聞かれ、「これまでも何度か決めたことはある」と笑った。

 自らゴールを決めるだけではない。後半38分には絶妙なスルーパスでMF米倉恒貴の追加点をアシスト。開幕戦に続いてオーロイのパスから2戦連続ゴールを決めた米倉は「オーロイのおかげです」と感謝する。「練習から俺が出したり、トーレ(オーロイ)が出したり、コンビネーションは良くなっている。楽しみながらやっています」と笑顔を見せた。

 後半44分には途中出場のFW青木孝太の左クロスからファーサイドのオーロイが豪快なダイビングヘッドでダメを押した。「ほとんど青木のゴール。僕は頭で合わせるだけだった」。青木孝を称えたオーロイは「2試合で3点取れたことは満足しているけど、とにかくチームが勝つことが重要。一番の目標であるJ1昇格に向けて、また明日から練習していきたい」と、満足することなく気持ちを切り替えた。204cmの高さにロングスローという“飛び道具”も加わった千葉。果たしてオーロイを止めるチームは出てくるか。

(取材・文 西山紘平)

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