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オーロイの背後から米倉ヘッド弾、千葉がラストプレーで鳥取の堅守破る

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[5.8 J2第11節 鳥取0-1千葉 とりスタ]

 ラストプレーの劇弾でジェフユナイテッド千葉が、粘るガイナーレ鳥取を振り切った。後半48分、MF伊藤大介の左CKに合わせたのはMF米倉恒貴。ニアにポジションを取ったFWオーロイの背後から飛び込み、豪快なヘディングシュートを叩き込んだ。

「めちゃくちゃうれしいです。最後まであきらめずにやった結果だと思う」。試合後のインタビューで満面の笑みを見せた米倉は3試合ぶりのゴールで今季通算3得点目となり、得点ランキングでもトップタイに立った。

 鳥取の堅守に苦しんだ。3試合連続無失点中だった鳥取は前節終了時点でリーグ最少の1失点。3試合ぶりの先発復帰となった204cmのオーロイに対しても183cmのDF喜多靖が厳しく体を寄せ、アンカーのMF服部年宏と挟み込むようにして自由にさせなかった。

 千葉は後半9分、米倉のラストパスからFW深井正樹が左足で強烈なシュートを放つが、GK井上敦史が好セーブ。同32分には縦パスを深井が頭で流し、米倉がゴール前に詰めたが、右SBのDF丁東浩が素早いカバーリングでクリアした。同38分にも自陣からのFKをオーロイが頭で落とし、米倉が左足でシュート。しかし、これもGK井上が体を張って防いだ。

 鳥取にもチャンスはあった。後半44分、カウンターから途中出場のFWハメドがドリブルで仕掛け、左足を振り抜く。強烈なシュートだったが、GK岡本昌弘が何とか弾き、ゴールを許さなかった。

 そのまま0-0で試合終了かと思われた後半ロスタイムに生まれた米倉の一撃。千葉は前節の愛媛戦(2-1)も後半45分の深井のゴールで競り勝っており、2試合連続で終盤に決勝点を奪った格好となった。

「アウェーでこないだ負けていたし、アウェーで勝てないと思われるのは嫌だった」と米倉は言う。4月30日の徳島戦はアウェーで0-1の敗戦。J1復帰を逃した昨季もホームでは13勝2分3敗と強さを見せながらアウェーは5勝5分8敗だった。アウェーで勝てなかったことが昇格を逃した要因の一つになっただけに、苦しみながら手にした勝ち点3の持つ意味は大きい。

 一方、鳥取の無失点記録は392分間でストップ。徳島との開幕戦(0-1)以来、4試合ぶりの失点&黒星で今季2敗目を喫したが、昇格候補の千葉と互角に渡り合った自信は今後につながるはずだ。

(文 西山紘平)

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