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「メッセージを感じていた」仙台FW中島がチームにアウェー勝利もたらす

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[6.5 ナビスコ杯1回戦第1戦 柏0-1仙台 柏]

 今季公式戦無敗の快進撃を続けているベガルタ仙台。この日のヒーローはここまでリーグ戦で無得点のFW中島裕希だった。

 両チーム無得点のまま迎えた試合終盤。仙台は後半33分に太田吉彰に代えて中島をピッチへ送り出す。「サイドにスペースがあるから飛び込んでチャンスをつくれ」と手倉森誠監督から指示を受けていた中島だが、「点を取ってこいとは言われなかったですけど、自分としてはメッセージを感じていた」。感じていた大きな期待を自らの頭でゴールへと結び付けた。

 後半ロスタイム、仙台は左FKを獲得すると、キッカーの北朝鮮代表MF梁勇基は相手の裏をかいてスペースへ開いていたMF松下年宏へとはたく。これを受けた松下が中央へスピードのあるクロスボールを放り込むと、「相手がゾーンで守っていたので間に走りこもうと思っていたけど、自分のところへは来ないと思っていた。無心で行ったら当たっていた」という中島が頭で千金弾を押し込んだ。

 待望の今季公式戦初ゴール。右手を突き上げて走り出した背番号13はベンチ前で控え選手たちとともに喜びを爆発させた。この日も35分に放ったヘディングシュートを枠から外すなど、これまではチャンスを活かしきれていなかった中島だったが、ようやく吹っ切ることができた。「自分もゴールを決めたしチームも勝てた。これから乗っていける」。昨年は6月9日にナビスコ杯でゴールを決めたが、その後右足第5中足骨にひびが入る負傷を負い、満足なシーズンを送ることができなかった。それだけに今年は快調なチームとともに走り続けることを誓っていた。

[写真]決勝点を決めた中島(13番)

(取材・文 吉田太郎)
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