beacon

先制すれば16戦16勝!!4位札幌が“勝ちパターン”で徳島をピタリ追走

このエントリーをはてなブックマークに追加
[11.12 J2第35節 札幌2-0大分 札幌厚別]

 4位コンサドーレ札幌が昇格争いに踏みとどまった。前節・東京V戦(1-2)で3試合ぶりの黒星を喫し、昇格圏の3位から4位に転落。4年ぶりのJ1復帰へ連敗だけはできない正念場の一戦で大分トリニータを2-0で下し、2試合ぶりの勝ち点3を手にした。

 “勝ちパターン”に持ち込んだ。前半8分、DF岩沼俊介のロングフィードから左サイドを抜け出したFW内村圭宏がドリブルで中に切れ込む。DF池田達哉をかわして右足を振り抜き、ゴール右隅に流し込んだ。

「DFが一人だったので、シュートしか考えていなかった」という内村の今季9得点目が貴重な先制点。今季はここまで先制した試合は15戦15勝。「先に点を取ればみんなで守れるというのはある」という内村の言葉どおり、なかなか追加点が取れない試合展開でも慌てることはなかった。

 立ち上がりにリードを奪った札幌は一気に攻勢を強めた。しかし、前半19分、DF高木純平の右クロスに合わせたMF砂川誠の右足ボレーはGKの正面。同44分にはFWジオゴがGKと1対1の絶好機を迎えたが、ドリブルでGKをかわすと、カバーに入った池田にカットされる。前半ロスタイムにも内村のラストパスから砂川に決定機。ところが、GKとの1対1から狙い澄まして放った左足のシュートは枠を捉え切れなかった。

 再三のチャンスを生かせず、1-0で前半を折り返す。後半立ち上がりも札幌ペースで進んだが、2点目が遠い。すると、徐々に大分も反撃。後半12分、MF藤川祐司の右クロスからFW森島康仁が決定的なヘディングシュートを放ったが、GK李昊乗がビッグセーブを見せ、同点ゴールを許さなかった。

 後半25分には大分の藤川が2枚目の警告で退場。数的優位に立った札幌は再び流れを引き戻し、精神的にも有利な立場に立った。すると後半40分、砂川の縦パスを内村がワンタッチで流し、PA内左に抜け出したMF古田寛幸が左足でゴールを破る待望の追加点。2-0と突き放し、試合を決定付けた。

「みんなで走って、みんなで守って、みんなで攻めないと、なかなか勝てない。残りの試合も全員で戦っていきたい」。試合後のインタビューで内村は力強く意気込んだ。この日、勝ち点で並んでいる3位徳島も勝ったため、昇格圏浮上とはならなかったが、得失点差を1差に縮めた(徳島が+16、札幌が+15)。残りはいよいよ3試合。さらに熾烈さを増す昇格争いは最後の最後までもつれ込みそうだ。

TOP