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新戦力・藤田の2発で千葉が快勝スタート

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[3.4 J2第1節 千葉2-0山形 フクアリ]

 今季、横浜FCから移籍加入した新顔FW藤田祥史がいきなり大仕事をしてのけた。後半立ち上がりの1分と24分にいずれも左足でゴールを決める殊勲の2得点。『奪還&脱甘』をスローガンに4シーズンぶりのJ1復帰を目指すジェフユナイテッド千葉に、白星快勝スタートをもたらした。

「2点ともいいボールが来たから、合わせるだけだった」

 藤田が謙遜して言うように、確かに1点目の深井、2点目の武田のクロスはいずれも精度の高いもので、シュート自体の難しさはさほどなかったかもしれない。だが簡単に見えたのは、フィニッシャーがそこへ飛び込むタイミングやDFを一瞬でかわして前へ入る動きで相手を上回っていたからだ。

 加えてこの日、目を引いたのは藤田のポストプレ-。クサビを受けてからキープしている間に深井が近い距離でチャンスをうかがい、中盤やサイドが押し上げる時間をつくった。

「柏戦からの1週間でシュートの精度と縦へのパスを意識した練習をしてきた。クサビはまだ合わないところもあるが、少しずつ合うようになってきたし、もっと失う回数を少なくしていきたい」と藤田は言う。

 手応えをつかんでいるのは木山監督も一緒だ。「多少パスがずれてもチームのために前線で体を張ってくれた。その中での2得点は、価値あるプレーだった。よくやってくれた」と頭を下げた。

 昨季は204㎝のオーロイ頼みの攻撃に終始するようになってしまい、オーロイがケガで離脱した後は攻め手を失い、最終順位は6位に終わった。今季は藤田が入り、J2水戸時代の2年間に76試合31得点を挙げた実績のあるFW荒田智之も磐田から加入した。攻撃の選択肢の増えた千葉が、まずは好スタートを切った。

(取材・文 矢内由美子)

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