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山田直、岡本が負傷交代…さらにスピラが退場も、浦和が1点を守り切り仙台下す!!

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[3.20 ナビスコ杯A組第1節 浦和1-0仙台 埼玉]

 ナビスコ杯のグループリーグ第1節が20日に各地で行われた。A組の浦和レッズはホームでベガルタ仙台と対戦。前半早くにMF山田直輝とMF岡本拓也が負傷交代するアクシデントがあったものの、後半4分にDF永田充がゴールを決める。終盤にはDFスピラノビッチが退場し、10人となったがなんとか逃げ切り、1-0で勝利。浦和が公式戦連勝を飾った。一方の仙台は今季公式戦連勝中だったが、この日は1点が奪えず。10人の相手を崩すことができずに初黒星を喫した。第2節は4月4日に行われ、仙台はホームで鳥栖と対戦。浦和は敵地で磐田と戦う。

 浦和は3日前に行われたJ1第2節の柏戦(1-0)から先発9人を入れ替えた。MF柏木陽介と永田は変わらず先発したものの、MF小島秀仁やMF宇賀神友弥、MFポポなどが今季初先発を果たした。対する仙台は、横浜FM戦(2-0)から先発4選手を変更。FW赤嶺真吾はベンチ入りせず、前線ではFW武藤雄樹が今季初先発を果たした。

 試合は前半7分、浦和がチャンスを演出。宇賀神の左クロスに山田直が飛び込むも、ヘディングシュートは力なく、GKに止められた。同9分にはバイタルエリアでショートパスをつなぎ、チャンスを演出。柏木から岡本へつなぎ、リターンを受けた柏木がPA内へ抜け出すもDFに阻まれ、シュートまでは持ち込めなかった。

 すると立て続けにアクシデントが浦和を襲った。前半16分、右サイドを押し込まれると、ドリブルで駆け上がってきたMF関口訓充に対応していた岡本が左足を痛めて転倒。もも裏を抑えたまま担架で運ばれ、負傷交代した。代わって、MF高橋峻希が出場した。

 さらに前半27分には山田直が負傷。山田直から左サイドへ抜けた柏木へのパスはカットされる。山田直がこぼれ球に詰めると、後方からスライディングしたDF田村直也の足が山田直の左膝を挟む形になった。山田直は転倒したまま起き上がることができずに交代。代わって、今季からトップ登録となったMF矢島慎也がピッチへ送られた。

 序盤は浦和がリズムをつかんでいたものの、連続したアクシデントで流れは一変。その後は仙台が果敢に攻め込んだ。前半19分には関口が右サイドから中央へドリブルで流れて自らシュート。これはクロスバーを叩く。その後も関口が起点となりチャンスを演出。しかし、なかなかゴール前で武藤やFWウイルソンがボールに触れることはできず。互いにラフプレーも続き、前半を0-0で折り返した。

 後半に入り、仙台ペースのまま試合は動くかと思われた。しかし、浦和がセットプレーをものにする。後半4分、柏木の左CKにゴール正面に永田が合わせてヘディングシュート。ゴール前に詰めていたMF松下年宏が必死にクリアしようとするも、わずかに届かず。永田のシュートがゴールネットへ吸い込まれ、浦和が先制に成功した。

 その後は仙台が猛攻をみせる。後半9分、DF濱田水輝が頭でクリアしたボールは甘く、MF太田吉彰の足元へこぼれる。太田が狙ったミドルシュートはポスト左を叩いた。後半15分にウイルソンに代わって、FW中原貴之が投入されると前線で奮闘。同28分には左サイドから関口が攻め込み、クロスを入れる。ファーサイドに中島が飛び込むが、届かなかった。同31分には太田の右クロスをPA左の中原が頭で落とし、ワントラップから右足シュート。これは枠を大きく外れた。

 押し込まれる浦和をさらなるピンチが襲う。後半36分、左サイドをドリブルで駆け上がってきた武藤へスピラノビッチが後方からアフター気味にスライディング。このプレーでスピラノビッチが2枚目の警告を受け、退場。10人となり数的不利になった浦和は、直後にポポに代わって、DF槙野智章を投入した。

 後半43分には仙台が大きなチャンスを迎える。太田のFKは枠を捉えるがGK山岸範宏が右手で弾き出す。これによって、わずかにコースの変化したボールはポスト右を叩いた。このプレーで獲得した左CK。仙台が再び決定機を演出。それでも山岸がまたもビックセーブをみせると、守備陣も奮起。全員で身体を張り、ゴール前を固めた。そのまま逃げ切り、試合は終了。浦和が1-0で勝利し、勝ち点3を手に入れた。

 試合後、決勝点を決めた永田は「去年はなかなかゴールを決めることができずに、チームに迷惑をかけていた。今年はチームに恩返しをしようと思っていたので勝てて良かった」とコメント。「仙台は非常にDFが強いチームなので崩すのが難しかったが、セットプレーで1点を取って守り切ることができた。全員で身体を張って守ることができて、いい試合ができたと思う」と話すと勝利に安堵の表情を浮かべた。

 またCKからアシストを決めた柏木は「きょうはメンバーも代わった中で引っ張っていかないといけないと思った」と試合にかけていた思いを語り、「コーナーでアシストすることはできたが、もっとシュートを決められる場面もあったし、もっともっとしっかりとやっていきたい」と貪欲に話していた。昨季J1王者の柏を1-0で撃破し、ナビスコ杯初戦・仙台戦では相次ぐアクシデントに苦しみながらも全員で戦い抜き、勝利を手にした。連勝の勢いを続けていきたいところだ。
 

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