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[ミズノカップIN高知]「『何かやってやろう』という気持ちが大切」C大阪アンバサダーの森島氏がユース世代の選手たちにアドバイス

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「ミズノカップU-18 IN 高知2012」最終日の1日、大会会場に元日本代表MFでセレッソ大阪アンバサダーの森島寛晃氏が来場。準決勝と決勝だけでなく敗退が決まったチーム同士の交流戦も熱心にチェックしていた。「ミズノカップは今回、最終日しか見れなかったですけど、いろいろなチームが来た中で選手たちがいい経験をできる場だと思う。(会場面など)環境の整った中で選手たちは素晴らしい経験ができるし、レベルアップにつながる大会だと思います」と大会の意義について語った。

 C大阪のエースとして活躍した森島氏は、日本代表として出場した2002年W杯日韓大会のチュニジア戦で先制ゴールを決めるなど、日本の16強進出に貢献した。現役引退し、C大阪アンバサダーを務めている現在の活動、そして今後へ向けては「選手ではないですが、セレッソ大阪に所属しながら『セレッソの森島』として、アンバサダーという形で広報活動を含めてセレッソの良さを知ってもらう活動をしています。大阪はもちろん、全国いろいろなところに行かせてもらって、子どもたちにも自分が経験をしてきたことを少しでも伝えていけるように今、いろいろな形で携わらせてもらっています。ミズノでは選手時代も選手を辞めてからもサッカーを通じて活動させてもらっていますが、ボク自身、今後もいろいろな形でサッカー界を盛り上げていきたいなと思っています」と説明。今回のミズノカップでも多くの発見があった模様で、未来のJリーガー、日本代表となりうるユース世代のレベルアップを喜んでいた。

「Jリーグでも十分プレーできそうな選手を何人も見つけました。きょうなんか、ディフェンスラインから攻撃の選手たちまでいいイメージを持って、常にゴールを目指してプレーをしていました。ここからもうひとつ上を目指していくために、一つひとつの精度、試合の中の勝負どころの精度が高くなっていけば。一つのパスにしても、もっとゴールにつながるものであったり、次どういうプレーをするのかというところまで、一人ひとりがこだわってプレーできれば、チーム力ももちろん上がると思いますし、個人のテクニックもレベルアップしていくと思う」

 ひとつ上へ抜け出すことを目指す選手たちへの熱いアドバイスはまだまだ続いた。「テクニックという面では現時点でも上手い選手が揃っています。その中で、ここから上にいくために大事になってくるのはいかに『怖い選手』になっていくか。それが攻撃の選手であれば、得点が必ずついてくるところだと思うので、常に得点にこだわってプレーできる選手。またディフェンスの選手であれば、危ない場面では何としても『あの選手がいるから止まってしまう』というくらいの存在に成長していって欲しい。ここからひとり、ふたり、3人とどんどん出てくることが日本のサッカー界のためにつながっていくと思いますので、期待しています」

 森島氏自身がC大阪、日本代表で活躍できた大きな要因として感じていることがある。「常に『何かやってやろう』と思っている選手は大事ところで『いい仕事ができる選手』だと思う。普段からスキル上げていくことの大切さを伝えていくと同時に、何かそういう準備をして『いつか、やってやろう』という強い気持ちを持つことは大切。何よりもボク自身、足も速くないですし、大きくもないですけど、大切だったのは勝負どころで『何かやってやろう』と気持ちだったと思います。1回目のワールドカップ(1998年フランス大会、森島氏は1試合の交代出場のみ)の時にはそういう準備ができていなくて、それが終わった時に『次の2002年のときには何か思い切ってやろう』という気持ちを持って臨んだ結果がああいう形(チュニジア戦でのゴール)につながったと思う。『何かやってやろう』という気持ちを持って臨むということは、自分自身が経験した中でも大切だなと。思っていなかったらチャンスもこないと思う。(ユース世代の)みんなも試合に出ていない選手が出る、という気持ちだったり、今出ている選手が上にいくためにもっと高いところを見て、少しでも強い気持ちというものを持ちながらサッカーに取り組んでいって欲しい。Jリーグ、日本代表、世界で活躍したいと思っている選手はもちろん『何かやってやろう』という気持ちを持っていると思う。その夢を実現させるために、あきらめない強い気持ちをぜひとも持っていって欲しいです」。日本サッカーのレジェンドがアドバイスしてくれたように、怖い選手になるために技術を磨いて『何かやってやろう』という気持ちを持って夢をかなえよう。

(取材・文 吉田太郎)
ミズノカップIN高知2012特設ページ

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