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9か月ぶりに復帰のC大阪・高橋、復帰戦で手応え

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[4.7J1第5節 大宮0-3C大阪 NACK]

 頼れる男がピッチに帰ってきた。昨年11月に左ヒザの手術を行ったセレッソ大阪のDF高橋大輔が、リーグ戦では昨年7月23日に行われた清水戦(4-0)以来、約9カ月ぶりに復帰した。

 スターティングメンバーとして、左SBに入った高橋は「前半の立ち上がりは相手のプレッシャーにビビりまくりました」と苦笑するが、徐々に試合の流れに乗る。サイドに流れてくる大宮FWラファエルを抑えるだけでなく、中央に絞ってのカバーリングも見せるなど、要所で大宮のチャンスをつぶした。今季からCBには藤本康太が入ったが「3年間(同じチームで)やっているので、意思疎通ははかりやすい。今日は左でしたが、どちらでも問題ありません」と、久しぶりの出場にも、選手が入れ替わった最終ラインにも、さらにはポジションにも戸惑いを見せなかった。

 試合後、そのプレーをセルジオ・ソアレス監督も「長いシーズンを戦っていく上で、チームに貢献してくれる選手の復帰はうれしい」と顔をほころばせた。DF茂庭照幸も「能力を考えれば、あれくらいはやれる選手。最初は緊張もあったと思うけど自分の中で消化して、最高のパフォーマンスを見せてくれた。津守(の練習場)で良いトレーニングができている結果だと思う」と頼れる男の復帰を喜んだ。

 自身の復帰戦で、大分時代からのチームメイトであるMF清武弘嗣がPKからシーズン初ゴールを決めたことについて「PKはあまり蹴っている姿を見ていなかったので、外しそうやなと思っていました。でも、違いますよね、今の清武さんは。もう僕の知っている人じゃない。遠くに行っていますね」と冗談を飛ばした。自身が欠場していた間に、一気に日本代表まで上り詰めた後輩に負けていられない。「コンディションも、もっと上がって来ると思う」と語るマルチロールが、過去最高順位の3位となった10年を超える好スタートを切ったチームに、更なる安定感をもたらす。

(取材・文 河合 拓)

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