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大宮・鈴木茂社長「ホームでは勝ち点3が必要」

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[4.7J1第5節 大宮0-3C大阪 NACK]

 昨シーズン、ホームゲームはわずか2勝。今季も3試合を戦い、1分2敗。大宮アルディージャは、なぜかホームのNACK5スタジアムで勝利できない。C大阪を迎えた一戦に0-3で敗れると、鈴木茂社長は「情けない」と苦言を呈した。

 鈴木淳監督の進退を問われた鈴木社長は「全幅の信頼を置いている」と強調しつつ「やろうとしているサッカーにズレはないか、しっかりコミュニケーションを取れているか。もし取れていないなら(岡本武行GMに)GMとして、新戦力と昨年までの既存の戦力が馴染むようなやり方でやってほしいと話した」と明かした。

 今シーズンを前にDF菊地光将、DF下平匠、MFカルリーニョス、MFチョ・ヨンチョルら即戦力の選手を補強し、勝ち点50を目標に掲げた。だが、開幕から5試合を終えて獲得した勝ち点は4。このペースでは、勝ち点50には到底届かない。「結果が出ていないから、補強になっていないのかもしれない」と言う社長は、鈴木淳監督に対し「戦術面でブレないでほしい」と繰り返した。

「戦術はブレてほしくありません。戦術がブレてしまうと、選手もブレてしまいます。ポゼッションして戦うことを3年間やってきました。昨年もホームでは勝てていませんでしたが、アウェーでは結果が出ていました。私はポゼッションするサッカーで結果が出ていると思います。今年、開幕からの5試合で結果が出ていないからと、戦術を変えてほしくない。やろうとするサッカーに合った選手を獲得していると思いますし、ブレないでほしい」。

 後半18分にPKから先制点を許し、そのわずか2分後に追加点を許した選手たちにも、注文を付けた。「PKで1点取られて集中を切らすのではなく、もっと踏ん張ってほしい。それまでバランス良く守れていたのに、精神面で崩れてしまった。プロなんだから、しっかりしてほしいと思います」。

 鈴木社長はチームが同じ過ちを繰り返さないと信じている。「私も7年間、マッチコミッショナーをやっていましたから、こういう試合もあります。来週は大丈夫でしょう。勝ち点50を目標に掲げている以上、すべての試合が大事です。でも、ホームゲームは多くのサポーターに足を運んでもらっていますし、ホームタウン大宮の人も期待してくれています。ホームでは勝ち点3が必要です。まずはしっかりマリノス戦(14日・ニッパ球)を戦ってほしい」と期待を口にした。

試合終了のホイッスルが鳴るまで、声援を送り続けたサポーターも、試合終了後はチームにブーイングを浴びせた。横浜FM戦後のホームゲームは、21日・浦和との埼玉ダービーが控えている。果たしてその試合後に、オレンジのサポーターは笑顔でNACK5スタジアムを後にできるだろうか。

(取材・文 河合 拓)

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