beacon

浦和、高原2発で山形振り切る

このエントリーをはてなブックマークに追加
[7.4 J1第16節 山形 2-3 浦和 NDスタ]

 7戦未勝利で15位のモンテディオ山形がホームに4位・浦和レッズを迎え撃った一戦は、浦和がFW高原直泰の2得点などで3-2で勝利。2連勝で順位を暫定3位とした。

 ホームの山形は4-4-2システム。GKが清水健太で4バックは右から宮本卓也、レオナルド、小原章吾、石川竜也。 渡辺匠と秋葉勝が中盤中央に入り、右MFが廣瀬智靖で左MFは宮沢克行。長谷川悠と古橋達弥が2トップを務めた。
 一方の浦和も同じ4-4-2の布陣でGKは都築龍太。4バックはJリーグ初先発の高橋峻希が右SBに入り、CBを田中マルクス闘莉王と阿部勇樹の日本代表コンビ、左SBを永田拓也が務めた。中盤は鈴木啓太と細貝萌を中央にエスクデロ・セルヒオが右MF、原口元気が左MF。2トップには高原直泰とエジミウソンが並んだ。この日が19回目の誕生日だった日本代表MF山田直輝は先発を外れた。

 試合は前半から浦和がボールをキープ。高原が中盤のパス交換に献身的に絡み、サイドからは高橋と永田の10代SBコンビが再三オーバーラップを試みた。そして12分には高原が緩急をつけたドリブルで右サイドを破ると、ゴールを背にしてパスを受けたエジミウソンが反転から左足シュート。決定機をつくり出した。
 だが、やや攻撃のスピードに欠ける浦和に対し、先制したのは豊富な運動量で左サイドを上下動していた宮沢、石川を中心にカウンター攻撃を繰り出す山形だった。24分、速攻から宮沢が左サイドを駆け上がった石川へスルーパス。石川のクロスはDFに弾かれたが、こぼれ球に反応した宮沢がシュート性のクロスを放り込む。するとファーサイドでフリーとなっていた古橋が右足でゴールへ押し込んだ。

 原口の右クロスから闘莉王が放ったヘディングシュートがゴールポストに阻まれるなど同点機を逃していた浦和。だが、前半ロスタイム、エスクデロの右FKからシュートを狙った闘莉王に対して山形DFが痛恨のファウルを犯し、PKを獲得。山形は抗議するも認められず、キッカーのエジミウソンは冷静にゴール右隅へシュートを流し込んだ。

 追いついた浦和は後半開始から原口と永田に代えて、MFポンテとMF西澤代代志也を投入。早くも勝負に出る。すると2分、PA付近でボールを受けた高原が鋭く縦へ突進。そして右サイド、角度のほとんどない位置からニアサイドへ右足シュートを突き刺した。
 山形は34分、長谷川がゴール前へ送ったボールを後方から飛び込んだMF宮崎光平が頭で押し込み同点。5分前に投入されたばかりのMFの大仕事で試合を振り出しに戻す。
 だが、その歓喜はわずか3分間しか続かなかった。37分だ。浦和は最終ラインからボールを持ち上がった闘莉王が、思い切ったミドルシュート。これをPA付近で待ち構えていた高原がダイビングヘッドで合わせるとボールはゴール左隅へ突き刺さった。
 高原の鮮やかな一撃で決勝点を奪った浦和が粘る山形を振り切り勝ち点3獲得。高原は試合後のインタビューで「今日は勝った事が良かっただけ。もう1回やり直して(上目指して状態を)もっていきたい」と力を込めた。

(文 吉田太郎)

TOP