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セットプレー2発で逆転、9試合ぶり勝利で山形が降格圏脱出

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[7.11 J1第17節 横浜FM1-2山形 ニッパ球]

 J1第17節は11日、各地で6試合を行い、ニッパツ三ツ沢球技場では横浜F・マリノスモンテディオ山形が対戦。横浜FMは前半2分にFW坂田大輔が先制点を決めたが、山形は後半34分にDF西河翔吾、同40分にDF小原章吾がゴールを決め、2-1の逆転勝利で4月29日の大宮戦(3-0)以来、9試合ぶりの勝利を飾った。順位も14位に上げ、降格圏を脱出した。

 横浜FMは4-3-3のシステムで、GK飯倉大樹、4バックは右から天野貴史、栗原勇蔵、中澤佑二、小宮山尊信。出場停止のDF田中裕介に代わり、右サイドバックには天野が入った。中盤は松田直樹がアンカーで、インサイドハーフが兵藤慎剛と狩野健太。前線は渡邉千真を頂点に、山瀬功治と坂田大輔がシャドーストライカーに入った。
 FW古橋達弥、DFレオナルド、DF石川竜也ら主力の多くを負傷で欠く山形は4-4-2で、GK清水健太、4バックは右から宮本卓也、西河翔吾、小原章吾、小林亮と並んだ。中盤は秋葉勝と渡辺匠のダブルボランチで、右に宮崎光平、左に宮沢克行。北村知隆と長谷川悠が2トップを組んだ。

 試合はいきなり動いた。立ち上がりの2分、狩野のパスを受けた渡邉がシュートを打つと、GKの弾いたこぼれ球を坂田が押し込み、横浜FMが幸先よく先制点を奪った。

 その後も試合は横浜FMペースで動く。細かくパスをつないで攻撃を組み立て、鮮やかなパス交換からチャンスをつくった。天野も右サイドから積極的に攻撃参加するなど押し込んだが、なかなかシュートまでつながらない。

 山形は2トップが中澤、栗原に抑え込まれ、なかなかゴール前でチャンスをつくれない。宮沢の左クロスなどサイドから惜しいクロスが上がる場面もあり、前半25分には北村のシュートがクロスバーに当たる好機もつくったが、攻撃は単発だった。

 前半43分には北村の左クロスに宮崎が飛び込むが、小宮山がかろうじてクリア。同44分には宮沢の右CKが直接クロスバーに当たるなどあわや同点という場面もあったが、横浜FMが1点リードのまま前半を折り返した。

 後半に入っても横浜FMがボールを支配し、試合を優勢に運ぶ。しかし、フィニッシュの回数が少なく、山形ゴールを脅かすまでには至らない。後半12分、右サイドをオーバーラップした天野が中に切れ込み、シュートを狙った場面もGKの正面だった。

 山形は後半19分から次々と選手を交代。渡辺、北村、宮崎を下げてMF佐藤健太郎、MF赤星貴文、FW財前宣之を投入し、反撃に出る。後半31分には中盤でボールを奪った赤星がドリブルでゴール前に運ぶが、横浜FMの堅い守りに阻まれ、シュートを打ち切れなかった。

 横浜FMもカウンターからチャンスをつくり、後半32分には小宮山がドリブルで左サイドを駆け上がり、そのまま左足でシュート。しかし、これもポストに弾かれ、流れは徐々に山形に移って行った。

 後半34分、山形は財前の右CKに西河が頭で合わせ、同点のゴールネットを揺らす。広島から期限付きで加入したばかりのDFの値千金の一撃。辛抱強く我慢し続けた山形が土壇場で試合を振り出しに戻すと、勢いは止まらない。

 後半40分には財前の右FKを逆サイドの西河がゴール前に折り返すと、混戦から小原がこぼれ球を押し込み、2-1。山形がセットプレー2発で逆転し、9試合ぶりの勝ち点3を手にした。

<写真>逆転ゴールを決めた山形DF小原
(取材・文 西山紘平)

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