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10日前に合流した新戦力が救世主に、山形が73日ぶり勝利

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[7.11 J1第17節 横浜FM1-2山形 ニッパ球]

 満身創痍のモンテディオ山形が総力戦で9試合ぶりの勝ち点3を勝ち取った。FW古橋達弥、DFレオナルド、DF石川竜也ら主力の多くが負傷欠場。前節の浦和戦から先発4人が入れ替わる苦しい状況を救ったのは、広島から期限付きで加入したばかりのDF西河翔吾だった。

 0-1の後半34分、FW財前宣之の右CKでDFに競り勝ち、ドンピシャリのタイミングで強烈なヘディングシュートを叩き込んだ。「(横浜FMの守備が)ゾーンだったので、いいところに入って、いいボールが来れば取れると思っていた。前半からいいボールが来てたし、いける感じがあった。あとはいいタイミングで入ればと」

 10日前に練習に合流したばかりの新戦力がチームに73日ぶりの勝利をもたらした。J1の試合自体が3年ぶりの出場。戸惑いもあっただろう。立ち上がりの2分に先制点を奪われたが、その後は体を張ったディフェンスで横浜FMの攻撃陣を封じ込めた。

 後半40分には財前の右FKを逆サイドの西河がゴール前に折り返し、DF小原章吾が押し込んだ。西河、小原ともにセンターバック、そしてJ1では初めてのゴールだった。小原にとっては03年まで在籍していた古巣から奪った決勝点でもあり、「最高っす」と会心の笑みを浮かべた。

 浦和から期限付きで加入したMF赤星貴文も後半23分から出場し、ゴールにこそ絡まなかったが、劇的な逆転勝利を呼び込んだ。負傷者続出の苦しい台所事情がケガの巧妙に。前節まで8試合勝利なしとJ1の壁に直面していた山形に新たな可能性が広がってきた。

<写真>同点ゴールを決める山形DF西河
(取材・文 西山紘平)

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