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韓国勢のパワーに屈したJ王者…横浜FMのACL初戦は大量4失点負け

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横浜F・マリノスはホームで4失点負け

[9.19 ACLグループG第1節 横浜FM 2-4 仁川U 横浜国]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は19日、東地区グループリーグが開幕し、G組で昨季Jリーグ王者の横浜F・マリノス仁川ユナイテッド(韓国)に2-4で敗れた。開始早々のオウンゴールを皮切りに先行を許す展開の中、セットプレーで奪った2ゴールで追いすがるも、ギニアビサウ出身のFWジェルソ・フェルナンデスとブラジル出身のFWエルナンデス・ロドリゲスに計3ゴールを献上。パワーあふれる相手に屈する形でACL初戦を落とした。

 横浜FMにとって初のアジア制覇に向けて好スタートを切りたいACL初戦。15日に行われたJ1前節の鳥栖戦(△1-1)からGK一森純を除いた先発10人を入れ替え、長崎から加入したDF加藤聖が初先発を果たし、負傷明けのDF角田涼太朗も約5か月ぶりの先発復帰となった。一方の仁川は初のACL出場。元神戸のFWステファン・ムゴシャが先発に入った。[スタメン&布陣]

 試合は立ち上がりから横浜FMが主導権を握りながら押し込むも、前半8分にさっそく先制点を許した。カウンターからDFチョン・ドンユンの突破を許し、フリーで低いクロスボールを送り込まれると、ニアでクリアを試みたDF上島拓巳がかすかにボールに触れ、これがGK一森純に当たってゴールイン。まさかのオウンゴールで試合が動いた。

 さらに前半14分、横浜FMは仁川のカウンターからジェルソにゴール前で収められ、シュートを受けるも、DF角田涼太朗がナイスブロック。なんとか悪い流れを止める。すると同17分、横浜FMはMF吉尾海夏が左CKをゴール前に送り込むと、力強く飛び込んだFW西村拓真が肩の辺りでシュート。気迫でネットにねじ込み、同点に追いついた。

 さらに横浜FMは前半23分、左サイドでのFKを吉尾がゴール前に入れると、こぼれ球に反応したFW植中朝日がボレーシュート。これがDFキム・ヨンスの振り上げた腕に直撃した。主審はその場ではプレーを流したが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の助言を受け、オンフィールドレビューを実施。すると吉尾のFKの時点でオフサイドが確認され、仁川の間接FKで試合再開となった。

 その後は落ち着いた時間帯が続いたが、前半37分、再び横浜FMは勝ち越された。FW井上健太のトラップミスでボールを奪われ、MFキム・ドヒョクにフリーでロングフィードを蹴ららると、角田がジェルソに裏を取られる。最後は一森が飛び出して対応したが、ジェルソに冷静にかわされ、無人のゴールに流し込まれた。

 さらに前半41分、横浜FMはDF加藤聖の縦パスが相手に奪われ、そこから仁川のカウンターがスタート。こぼれ球に上島が飛び出すもジェルソに収められ、フリーで展開されると、ムゴシャのスルーパスからまたしてもジェルソの突破を許す。だが、今度は左足シュートがクロスバーに直撃。横浜FMはなんとか命拾いした。

 すると前半43分、横浜FMは吉尾が左CKをニアサイドに蹴り込むと、マーカーを背負った宮市が高い打点でヘディングシュート。これがネットを揺らし、またしてもセットプレーで同点に追いついた。そのまま2-2でハーフタイムを迎えた。

 ボールを動かしながらも攻め手を欠く横浜FMは後半20分、宮市、加藤、DF松原健を下げてFWヤン・マテウス、MFナム・テヒ、DF村上悠緋を投入。ナム・テヒはインサイドハーフに入り、吉尾が左サイドバックに回った。同23分には仁川に決定機。途中出場のE・ロドリゲスが強烈な左足シュートを放つも、左ポストに直撃した。

 横浜FMは後半27分、細かいパス交換から西村が右足で狙ったが、GKキム・ドンホンのスーパーセーブに阻まれる。すると同30分、敵陣左サイドでボールを奪われ、E・ロドリゲスの持ち上がりを許すと、ジェルソとのパス交換からE・ロドリゲスに決められ、再び勝ち越しを許した。

 さらに後半34分、途中出場DF永戸勝也の斜めのパスが相手に奪われ、ショートカウンターを繰り広げられると、中央を持ち上がったE・ロドリゲスに誰も寄せられないまま右足シュートを決められ、リードが2点に広がった。その後は横浜FMが再び猛攻を仕掛けたが、ゴールを破ることはできず、ACLは黒星発進となった。

(取材・文 竹内達也)
●ACL2023-24特設ページ

竹内達也
Text by 竹内達也

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