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浦和が武漢を撃破、ACLグループ突破に望みをつなぐ勝利! 2選手が負傷交代も…引退表明カンテが終了間際に決勝弾

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FWホセ・カンテが勝ち越しゴール

[11.29 ACLグループJ第5節 浦和 2-1 武漢 埼玉]

 AFC アジアチャンピオンズリーグ(ACL)は29日、グループリーグ第5節を行った。前回王者の浦和レッズ武漢三鎮(中国)と対戦し、2-1で勝利。前半37分にDFアレクサンダー・ショルツがPKで先制点を挙げるも、後半23分に追いつかれる。だが、同45分にFWホセ・カンテが勝ち越しゴールを決め切った。2位をキープした浦和は12月6日の最終節でハノイFCと対戦する。

 1勝1分2敗で勝ち点4の2位・浦和は、勝ち点12の浦項スティーラーズ(韓国)にはすでに追いつけず。決勝トーナメントに進むためには2位を確定させ、東地区5グループの2位のなかで上位3チーム以内を目指す必要がある。勝利が必須の浦和だが、今シーズン限りで退任が決まっているマチェイ・スコルジャ監督が前節に退場処分となり、4試合ベンチ入りできない。ラファル・ジャナスコーチがチームを指揮することになった。

 浦和は4-2-3-1の布陣を敷く。GKは西川周作、4バックは左からDF大畑歩夢、DFマリウス・ホイブラーテン、ショルツ、DF荻原拓也。ボランチ2人はMF岩尾憲とMF安居海渡。2列目は左からMF高橋利樹、MF中島翔哉、MF小泉佳穂が並ぶ。1トップはFWブライアン・リンセンとなった。[両スタメン&布陣]

 ゴールに迫る回数は浦和が勝るも、試合は拮抗状態で進む。相手のラフなプレーに苦しめられながらも、前半34分にチャンスを掴む。敵陣内でリンセンがDFドン・ハンウェンの右ひじが当たったことで倒れ込む。浦和がPKを獲得すると、同37分に名手ショルツが冷静に右足シュートをゴール左隅に決め、先制点を奪った。

 しかし、浦和は先制後にアクシデントが続出する。前半41分、大畑が負傷し、座り込んでプレー続行不可能に。MF関根貴大が途中出場した。さらに、同44分には高橋がMFフー・チャオと衝突。高橋は顔面を強打し、そのまま倒れ込んだ。担架で運ばれながらピッチを後にし、MF大久保智明が投入された。

 ACLのレギュレーションでは脳震とうの疑いによる交代も交代枠の使用とカウントされるため、浦和はハーフタイム以外での交代枠使用の回数は残り1回のみとなった。それでもハーフタイムでの交代はなし。残り45分間に臨んだ。

 武漢の猛攻を受ける浦和は、幾度も跳ね返す。しかし、後半24分にゴールを破られる。ロングボールを収めたFWダヴィドソンに自陣まで運ばれると、ショルツが足を滑らせてかわされる。さらにホイブラーテンも回避されると、ダヴィドソンの右足シュートを食らう。1-1と試合を振り出しに戻された。

 その直後、浦和は最後の交代枠を使用し、3枚替えを敢行。小泉、リンセン、中島を下げ、MFエカニット・パンヤ、FWホセ・カンテ、FWアレックス・シャルクが入る。2列目は左からシャルク、エカニット、大久保が並び、1トップにカンテが入った。

 果敢に攻める浦和は、後半39分に絶好のチャンスを迎える。左サイドで荻原が突破を図り、鋭いクロス。ファーサイドに流れたボールに関根が詰め、渾身の右足シュートを放つ。しかし、わずかにゴール枠内を捉えなかった。

 だが、エースが最後の力を振り絞る。後半45分、敵陣内で相手のクリアし損なったボールを拾ったカンテが左足を一閃。現役引退を表明しているカンテの4試合連続ゴールで勝ち越し点を挙げた。

 試合はそのまま終了し、浦和が2-1で勝利。浦和は2位をキープし、グループ突破に望みをつないだ。12月6日の最終節・ハノイFC戦で連勝を狙う。

(取材・文 石川祐介)
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石川祐介
Text by 石川祐介

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