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G大阪は零封負け…1勝5敗で大会終える、中澤「Jの代表として申し訳ない」

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[5.16 ACL第6節 G大阪0-2アデレード・U 万博]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は16日、グループリーグ最終節を行い、すでに敗退の決まっているE組のガンバ大阪はホームで首位アデレード・U(豪州)と対戦した。グループリーグ突破を決め、首位通過をめざす相手を前にゴールを奪うことはできず。0-2で敗れ、1勝5敗で2012シーズンのACLを終えた。この結果により、G大阪は公式戦5戦勝ちなし(1分4敗)。ここ5試合で1得点しか挙げられておらず、得点力不足は深刻な状況となってきた。なお、勝利したアデレードはグループリーグ首位通過を決めた。

 最終節を前にACLの敗退は決まっており、ここ公式戦4試合勝ちの無い(3敗1分)G大阪は先発メンバーを大幅に変更。MF遠藤保仁やDF今野泰幸はベンチ入りせず。今季初出場の選手2人が先発に名を連ねた。GK藤ヶ谷陽介が公式戦4試合ぶりに先発復帰した。DFラインは右から今季初先発の内田達也、中澤聡太、丹羽大輝、プロ初先発の沼田圭悟。ダブルボランチを二川孝広と武井択也が務め、2列目は右から阿部浩之、イ・スンヨルが入った。2トップは佐々木勇人とラフィーニャが組んだ。

 開始直後、ファーストプレーでアデレードにチャンスを与えてしまう。左サイドを押し込まれてクロスを許すと、最後はMFラムゼイにシュートを打たれたが枠を外れた。同6分にはG大阪がチャンスを演出。中央からショートパスで崩しにかかった。二川とのパス交換からDFラインの裏へラフィーニャが抜け出すが、シュートは相手DFにクリアされた。得点にはつながらない。

 前半19分にはセットプレーからピンチを迎える。右CKからのこぼれをニアサイドでクリアするが、これを拾ったラムゼイにダイレクトでシュートを打たれた。なんとかGK藤ヶ谷がクリア。同27分には右サイドを押し込まれ、最後はMFビドシッチがヘディングシュートを打つがクロスバー上へ外れていった。互いにシュート精度を欠き、得点は生まれないまま時間は過ぎていく。

 前半終了間際にはG大阪がサイド攻撃をみせる。左サイドから仕掛けた沼田がDF2枚を突き放し、ゴールライン際から中央へ進入。マイナスのクロスを入れたが相手DFに弾かれた。ここで獲得した左CK、佐々木がファーサイドへ蹴り込んだボールに丹羽が頭で合わせたがファウルの判定。0-0のまま前半を折り返した。

 後半立ち上がりから縦パスを入れて、チャンスを伺うG大阪だったがシュートまでは持ち込めない。もどかしい時間が続く。後半15分にはアデレードベンチが先に動いた。MFバービエロに代えて、昨季のAリーグ得点王であるFWファンダイクを投入。1トップの布陣からファンダイクとFWジテの2トップへシステムを変更した。

 すると後半20分、ようやく試合は動いた。アデレードが中央からパスをつないで右サイドへ展開する。G大阪の選手の対応が遅れると、DFマレンにフリーで右クロスを許し、最後は途中出場のダイクに右足ダイレクトで叩き込まれた。ホームで先制点を奪われた。

 0-1となったG大阪は失点直後、最初の交代カードを切る。阿部に代わって、MF大森晃太郎を投入した。後半28分には佐々木のパスからラフィーニャがヘディングシュートを放つも枠外。1点が遠い。前がかりになった同29分にはピンチを迎える。右サイドを押し込まれ、MFビドシッチにクロスを許すと、ファーサイドに飛び込んだファンダイクに頭で合わされる。しかし、これはGK藤ヶ谷が弾いてみせた。

 なんとかゴールを奪おうと、同31にはラフィーニャに代えて、FW佐藤晃大を投入。同38分にはイ・スンヨルに代わり、FW星原健太をピッチへ送った。同39分には佐々木の右クロスに飛び込んだ佐藤がヘディングシュート。しかしわずかに枠を外れる。同点弾が奪えないと後半終了間際の42分、痛恨の2失点目を喫してしまった。左CKからニアサイドへのボール。クリアしようと飛び込んだ佐藤の頭に当たったボールはゴール内へ吸い込まれた。オウンゴールで2失点目。0-2に突き放された。ロスタイム2分には中央でボールを受けた大森が浮き球パスを入れる。ゴール右でフリーの佐藤が頭で合わせたがポスト右へ外れた。そのまま試合は終了。0-2の敗戦を喫し、G大阪のACLは1勝5敗で幕を閉じた。

 試合後、G大阪の松波正信監督は「ホームだし、アグレッシブに戦おうと選手たちに話して、選手たちはよくやってくれたとは思う」と話しながらも険しい表情。ACLでの戦いを振り返り、「勝負所でプレーの厳しさを感じたし、アジアのレベルは非常に高くなったと思う。こういう結果を受け止めてJリーグにつなげていきたい。前を向いて諦めず、1試合1試合を戦うしかない」と話した。また中澤は「Jリーグの代表として申し訳ない」とコメント。「勝ちに行ってこの結果は非常に残念」と肩を落とした。


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