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守護神離脱、控えGKなしのピンチもC大阪U-15はチーム力でカバー「信頼していました」

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GK瀧優斗(左)とGKイシボウ拳。ともに180cmを優に超える大型GKだ

[8.24 クラセンU-15決勝 横浜FC 1-3 C大阪 幕別]

 セレッソ大阪U-15のベンチには、MFが4人、FWが1人の計5人だけが入っていた。決勝まで勝ち上がったことで、10日間で8試合の超ハードスケジュール。何人かの怪我人が出てしまっていたからだった。

 そんな難しい状況をチーム全員でカバーしたことが、日本一に繋がっていた。特にGK。初戦からゴールを守り続けていたGKイシボウ拳(3年)は、決勝トーナメント1回戦のジェフユナイテッド千葉U-15戦の後半に相手選手と交錯。右手を踏まれてしまい、脱臼の重症を負った。

 ただそんな守護神離脱のピンチを救ったのが、普段から切磋琢磨してきたGK瀧優斗(3年)だった。1-1と緊迫した状況の後半20分からの緊急出場だったが、落ち着いてゲームに入ると、突入したPK戦でも相手シュートをストップする活躍。“守護神離脱”、“控えGKなし”のダブルショックを感じさせることなく、その後も安定したプレーをみせ、日本一へと導く原動力になった。

 ライバルとして競い合ってきた2人だが、半年後には別々の進路に進むことになる。イシボウはユースに昇格するが、瀧は高体連の強豪校に進むことになるという。

 別々の道に進んだとしても、これからも互いを意識しながら更なる高みを目指していきたいという。イシボウが「(瀧とは)いい感じにライバル争いができているし、信頼していました。目標はキム・ジンヒョンさん。いるだけで威圧ができて、ゴールが小さく見える、シュートを止められるGKになりたい」と話せば、瀧も「出番がきたときは、やってやろうという気持ちでした。もともと自分は高校サッカーに進みたいと思っていたので、今は楽しみで仕方がない。もっと高いレベルでプレーできる選手になりたいです」と目を輝かせた。

(取材・文 児玉幸洋)
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