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[MOM4357]鹿島ユースDF大山幸路(3年)_背番号3を背負った“ストライカー”が圧倒的存在感!! 流れを決定付けた2得点

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歓喜の雄叫びを上げる鹿島アントラーズユースDF大山幸路(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.24 クラブユース選手権(U-18)GL第2節 鹿島ユース 5-0 いわきFC U-18 前橋総合運動公園 群馬電工陸上競技・サッカー場]

 背負っている番号は鹿島ではCBを意味する「3番」。鹿島のトップチームでかつて秋田豊氏が背負って以来、DFのヘディングエースにこそ託されるナンバーとなっている。鹿島アントラーズユースDF大山幸路(3年)もまた、「一番得意なプレーはヘディング」と語るとおりのエアバトラーだ。

 もっとも、この日のポジションはセンターFW。「小さい頃から真ん中のポジション、CB、ボランチ、FWをやってきた」という男にとって、こうした起用には違和感もないと言う。最近はFWでの出場が多く、「点を取る楽しさがわかってきてしまった」とストライカーとしての気質に目覚めつつあるそうだが、「DFをやれ」と言われれば問題なくできる感触もあるようだ。

 ただ、この日は完全にストライカーだった。個人に対してタイトにいく、いわきの守備に対し、こじ開けるカギとなったのは航空戦だった。サイドからのクロス、セットプレーでのハイボールに対し、圧倒的な存在感を見せたのが、この大山だ。

「(空中戦では)自分の特長を出さないといけないと思っていて、1点目の競り合いはうまく気持ちも入っていた」と語るとおり、前半28分にCKを頭で競り勝つ形で先制点を奪い取ると、33分にはDF佐藤海宏(2年)のクロスに再びヘディングで合わせて追加点を奪い取る。「あれはボールが良かったので、自分は当てるだけで良かった」と笑った一発で、試合の流れをほぼ決めてみせた。

 立ち上がりから「気持ちが入っていた」のには理由がある。

「(岡山U-18との初戦で)1-2で負けてしまって、本当に悔しかった。自分も相手GKと1対1のチャンスとかで外してしまっていて、この試合は絶対にやってやる、悔しさをぶつけてやろうと思っていた」

 頑健なボディにタフなハートを備えた鹿島ユース最強のエアバトラーは、その言葉どおりのプレーを完遂。「今日はもう1点、2点は決められた」とハットトリックを逃したことを悔しがったが、その悔しさも次の試合へのエネルギーになりそうだ。

(取材・文 川端暁彦)

●【特設】第47回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

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