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[MOM4365]G大阪ユースFW岡本陽向(3年)_「点を取るまで苦しかった」…ようやく訪れた“一発目”はチームを救う決勝点に!!

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決勝点を奪ったガンバ大阪ユースFW岡本陽向(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.27 クラブユース選手権(U-18)決勝T1回戦 広島ユース 1-2 G大阪ユース コーエィ前橋フットボールセンター(下増田運動場)D]

 グループリーグでは無得点。ガンバのユニフォームをまとうFWとして、屈辱の結果だった。

「チームに迷惑をかけてしまったし、点を取るまで苦しかった」

 ガンバ大阪ユースのFW岡本陽向(3年)は第47回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会での自身のプレーについてそう振り返る。

 ストライカー出身の町中大輔監督には、痛いほどその気持ちがわかるのだろう。「今日の得点は相当うれしかったと思いますよ」と教え子に訪れた“一発目”を喜んだ。

 決めたのは勝負を分ける1点だった。「本当に強かった」と岡本も振り返る広島ユースの後半からの仕掛けに屈する形で早々に同点に追い付かれる最悪の流れ。次の1点を巡る攻防で、そう多くのチャンスが巡ってくるはずがないのも明らかだった。ただ岡本は「サボらずにやり続けていれば、絶対に結果は付いてくると思っていた」と、攻守両面での動きを欠かさず、その1回のチャンスを待った。

 後半17分、直接的な原因は広島DFのクリアミスだったが、「こぼれて来るかもしれないと思っていた」というサボらない準備が成否を分けた。放った左足シュートは相手に防がれたかに見えたが、ギリギリでラインを割ってゴールイン。苦しんでいたFWの一発は、チームを救う決勝点となった。

 中学時代は北海道の街クラブ、プログレッソ十勝FCでプレー。「外に出ないと成長できないと思った」と遠くJユースの名門のセレクションを受けて見事に合格を勝ち取ると、大阪での慣れない寮生活を過ごしながら、実力を蓄えてきた。

 当初は文化や気質の違いに面食らうこともあったようだが、今ではすっかりチームにも馴染んだ。準々決勝以降に向けてはこう語る。

「今年、プリンスリーグ関西でチームとして結果が出せなくて、応援してくれる人たちに悲しい思いをさせてしまっているので、絶対に勝ち残って、サポーターの人たちに喜んでもらえるようにしたい。絶対に結果を出したい」

 青黒の魂を身に付けた道産子FWは、待望の一発だけで終わるつもりは毛頭ない。

(取材・文 川端暁彦)

●【特設】第47回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

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