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FC東京U-18が6年ぶりのクラセン優勝へ王手!! 改善された後半に4得点で清水ユースに逆転勝利

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後半4分に同点ゴールを決めたFC東京U-18のDF永野修都が歓喜を爆発させる

[7.31 クラブユース選手権(U-18)大会準決勝 清水ユース 2-4 FC東京U-18 西が丘]

 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会は、31日に味の素フィールド西が丘で準決勝を行い、第1試合はFC東京U-18(関東第1代表)が4-2で清水エスパルスユース(東海第4代表)を下した。

 前半は、清水のペースだった。素早くサイドに起点を作り、手数をかけずにシュートでフィニッシュ。6分に主将のDF岩崎海駕(3年)、11分に左からMF小竹知恩(2年)、28分に正面からMF矢田龍之介(2年)がミドルシュートを放った。

 一方のFC東京は、19分にDF永野修都(2年)が最終ラインでボールを奪うと、縦パスを受けたMF佐藤龍之介(2年)がMF田邊幸大(3年)とのパス交換で左サイドからカウンターアタック。逆サイドからゴール前に走り込んだMF菅原悠太(1年)を狙ったアーリークロスは相手に弾かれたが、ダイナミックな攻撃で押し返した。ただし、ボールポゼッションからの攻撃はギアが上がらず、清水のカウンターを多く受けた。

 前半35分、前半だけで11本のシュートを放った清水は、その積極性で得たCKから左DF有村柊人(3年)のキックを右MF西原源樹(2年)が頭で合わせて先制に成功した。

 しかし、後半になると試合のペースは一気にFC東京に傾いた。後半4分、中盤で前を向いたMF佐藤がシュートに持ち込み、CKを獲得。菅原のキックを永野が合わせて同点とした。

 清水は、後半の立ち上がりも決して悪くなかったが、主将の岩崎が「まだ行けるというのはあったけど、相手が来ている中で跳ね返せなかった。もっと相手の陣地でプレーできていれば。後ろでプレーして相手の勢いにのまれた。焦りも出てしまった」と話した通り、素早くシュートにつなぐものの追加点は奪えず、相手を敵陣に留めておく時間が少なかった。

 後半から輝きを放ったのは、すでにルヴァン杯でトップチームデビューを果たしているFC東京のMF佐藤だった。「ハーフタイムで話し合いができた。後半は、完ぺき。つなぐところはつなぐ陣形を取ってハッキリやろうと話した」と後方からのパスを受けて前進する場面を次々に作り出し、得点の起点となった。

 13分、左中間から前を向いた佐藤がミドルシュート。GKのこぼれ球をFW山口太陽(2年)が押し込んで逆転。20分には、右MF菅原が強烈なプレッシング。中央から右へプレスバックで追いかけて相手にバックパスを強いると、そのまま中央へ戻したボールを追い込んだ。逃げ場を失った相手GKのクリアをMF鈴木楓(1年)がカット。こぼれ球を菅原がワンタッチでつなぎ、山口が左足でシュートを決めて3点目。さらに28分、右DF金子俊輔(2年)が自陣でボールを奪うと、ドリブルで持ち上がってカウンター。途中出場したばかりのFW吉田綺星(3年)を経由して左の佐藤に渡ると、丁寧なラストパスに金子が走り込んで完ぺきに崩して4点目を奪った。

 清水はアディショナルタイムに左からの有村のクロスを矢田がシュート。GKが弾いたボールを西原がゴールへたたき込んで2点目を奪ったが、直後にタイムアップとなった。

 FC東京が4得点で快勝したが、奥原崇監督は「勘違いせずに。プレミアリーグでは苦しんで降格圏11位。まだ2勝しかしていない。代表招集やケガ人が出ても言い訳せずにやってきて、いろんな選手が戻って来てチーム力が上がって来ている。最後まで謙虚さを失わずにやりたい」と総合力を発揮し始めたチームに着実な前進を求めた。

 8月2日に同会場で行われる決勝戦(18時開始)は、大会初日にグループリーグで対戦して1-1で引き分けたガンバ大阪ユース(関西第4代表)との再戦となる。FC東京は、勝てば6年ぶり5度目の優勝となる。

(取材・文 平野貴也)

●【特設】第47回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

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