[7.31 クラブユース選手権(U-18)大会準決勝 岡山U-18 0-1 G大阪ユース 西が丘]

　日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会は、31日に味の素フィールド西が丘で準決勝を行い、第2試合は、ガンバ大阪ユース(関西第4代表)が1-0でファジアーノ岡山U-18(中国第2代表)を破った。

　試合の前半は、スローペースだった。G大阪がボールを支配。MF宮川大輝(3年)がビルドアップの手助けをし、前線では身長157センチの小兵・FW岡本陽向(3年)が機敏な動きでアクセントをつけたが、容易には攻め込めなかった。

　岡山は組織的な守備でボールを奪い、前線とサイドで起点を作って効率よくゴールへ迫った。前半13分、左CKをMF南稜大(2年)がヘディングシュート。17分には左MF田野辺創(3年)の前進から準々決勝までに6得点を挙げて大会得点ランクのトップに立っているFW村木輝(3年)、南とつないで右MFミキ・ヴィトル(3年)が惜しいシュートを放った。19分にはFW楢崎光成(3年)がミドルシュートも得点には至らなかった。

　G大阪は右MF森田将光(2年)の鋭い動きでファウルを受けてFKを獲得したが、壁に阻まれ、こぼれ球を右DF與那覇虎汰朗(3年)が狙ったが、ゴール左へ外れた。前半は、シュート数こそ1本違いで互角だったが、岡山がうまくゲームを運んだ印象だった。

　後半に入ると、G大阪はサイドからドリブルで侵入する場面が増えた。主将を務める左DF和泉圭保(3年)は「前半は緊張もあって、いつも通りのプレーができていなかった。相手のハイプレスに対して、つなごうとし過ぎた部分もあった。後半は、背後を狙って相手を広げてサイドを突けと言われて、立ち位置を変えた」と修正内容を明かした。

　7分に右からFW岡本が、9分には左からDF和泉が縦に仕掛けてクロスを狙い、CKを獲得。しかし、セットプレーでは、体格に優る岡山に競り勝てず、ゴールは奪えなかった。一進一退の展開の中、15分、岡山はGK近藤陸翔(3年)のパントキックで村木が右サイドに抜け出し、ミキのクロスを中央で楢崎が合わせるチャンスを作ったが、決めきれず。G大阪も18分に前線で抜け出したFW安藤陸登(2年)が相手との1対1からシュートを放ったが、GKに止められた。

　決定機が訪れたのは、19分。岡山はFW村木がゴール正面で相手のビルドアップミスからボールを奪い、そのままシュートを放ったが、わずかにゴール左へ外れた。先制点を決めたのは、大ピンチで九死に一生を得たG大阪の方だった。27分、右MF森田が相手の背後へスルーパス。FW安藤が相手の処理ミスを予測して巧みに入れ替わって完全に抜け出すと、左足でグラウンダーのシュートをゴールへ流し込んだ。

　スコアが動くと、岡山は攻撃のギアを上げ、31分に左CKのこぼれ球をつないで、MF藤田成充(2年)がミドルシュート。互いに選手交代を繰り返し、攻める岡山、カウンターを狙うG大阪の展開となったが、2点目は生まれず。1点を守り切ったG大阪が決勝進出の切符を手にした。

　8月2日に同会場で行われる決勝戦(18時開始)は、大会初日にグループリーグで対戦して1-1で引き分けたFC東京U-18(関東第4代表)との再戦となる。G大阪は、勝てば16年ぶり3度目の優勝。主将・和泉は「良い相手。スピード感もあって、プレスも速い。でも、グループリーグでの対戦では後半にチャンスを多く作れた。僕たちのサッカーをすれば勝てる。ガンバは、ずっとこの大会で決勝に立てていなかった。僕らの代で(強い)ガンバユースを取り戻したい。何としても優勝して、ガンバユースの価値を自分たちで高めたい」と意気込みを語った。最高の舞台で決着をつける。

(取材・文　平野貴也)

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●【特設】第47回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会