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左SBで“五輪代表デビュー”へ、OA徳永「互いの意思を感じたい」

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 ロンドン五輪に出場するU-23日本代表は10日、東京・国立競技場で公式練習を行い、11日のニュージーランドとの壮行試合に向けて最終調整した。オーバーエイジを加えて臨む男子五輪代表の“初陣”。右膝内側側副靭帯を痛めているDF吉田麻也(VVV)は欠場予定だが、DF徳永悠平(F東京)は左SBでの先発が確実だ。

「チームの戦術だったり、一番近くにいる選手の特徴を体で感じて、そこを合わせていきたい。少ない時間だけど、お互いの意思が感じられるようにしたい」。ロンドン五輪代表での“デビュー戦”。まずはチームメイトを知ること、自分のことを知ってもらうことからのスタートとなる。

 オーバーエイジとしてチームに加わり、練習期間はわずか3日間。「みんなが入りやすい雰囲気をつくってくれて、思ったよりスンナリ入れた」と、徐々に若いチームには馴染んできたが、連係面の向上は五輪本番まで時間との勝負だ。

「練習だと細かい連係や課題は出づらい。試合になれば相手も真剣勝負だし、そういう中で出た課題を消化して、(26日のグループリーグ初戦の)スペイン戦にベストな状態に持っていければ」。ニュージーランド戦が終われば、残された実戦の機会は渡英後のベラルーシ戦(18日)とメキシコ戦(21日)のみ。「与えられた時間で自分のことを分かってもらうことも必要だし、結果も大事だけど、自分が味方を知ることを一番大事にしたい」と、壮行試合のテーマを掲げた。

 8年前の“忘れ物”を取りにいく。04年のアテネ五輪。徳永はグループリーグ初戦のパラグアイ戦(3-4)、2戦目のイタリア戦(2-3)に先発したが、2連敗でグループリーグ敗退が決まった。しかもイタリア戦の立ち上がりに負傷し、前半18分で途中交代。意地の1勝を挙げたグループリーグ最終戦のガーナ戦(1-0)は欠場した。

「自分にこういうチャンスが来るとは思っていなかった。オーバーエイジでまたオリンピックの舞台に立てるのは幸せなこと。アテネのときはケガをしたのもあるし、自分が出た試合は勝てなかった。今度はしっかり結果を残して、(日本に)帰りたい気持ちが強い」

 五輪の借りは五輪で返す。関塚隆監督も「守備力の強さを発揮してもらいたいし、それは今の時点でも出ている。攻撃に移ったときの周りとの連係も徐々に出てきている」と期待を寄せる徳永らオーバーエイジを加え、新生・関塚ジャパンがロンドン五輪への第一歩を踏み出す。

(取材・文 西山紘平)

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