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仙台振り切った鹿島、トニーニョ・セレーゾ監督はJで8シーズンぶりの白星

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[3.9 J1第2節 鹿島3-2仙台 カシマ]

 鹿島アントラーズは昨年2位の仙台を振り切り、今季初勝利。トニーニョ・セレーゾ監督に前回指揮を執った05年以来8シーズンぶりとなる勝利をプレゼントした。

 前半からMF野沢拓也とMF柴崎岳がボールを落ち着かせながらじっくりと攻めこむと、柴崎が「仙台はオフサイドを仕掛けてくるチームでもありますし、CBもそんなに足の速い選手ではなかったのでウチの2トップであれば、上手く裏へ抜け出せば大きなチャンスになると思っていた」と説明したように背後への配球も交えて圧力をかけていく。

 そして前半29分、左サイドで絶妙なボールコントロールとスピードでDF2人を置き去りにしたMFジュニーニョの突破を起点とした攻撃から最後はFWダヴィが頭で移籍後初ゴール。トニーニョ・セレーゾ監督から「シンプルな戦い方でいい。冷静につなぎあわせて勝利をもぎとれ」と送り出された後半は開始30秒で同点に追いつかれたものの、直後の後半2分に右SB西大伍からのアーリークロスをコントロールしたFW大迫勇也が「イメージどおり」という反転から左足でのファインゴールをゴール右隅へねじ込む。さらに、直後にも野沢のラストパスからニアサイドへ飛び込んだダヴィが加点した。

 後半22分に1点差に詰められた後は押し込まれる場面もあったが、しっかり守ってからのカウンターを徹底。そして柴崎が「守備の部分に関して言えばよかったと思いますし、全員が身体を張ってやっていた部分もあったと思います。チーム全体が意思統一して、そういった時間を過ごせたと思います」と評した守りで逃げ切った。

 ハードワークを続けた大迫が足を攣らせて途中交代するなどタフな戦いとなったが、全員で勝ち取った今季初勝利。次節はアウェーで昨年のJ1王者である広島戦を戦う。ダヴィは「ホームでもアウェーでも常に勝利を目指していく」と宣言。昨年2位をねじ伏せた鹿島が次は広島も打ち倒す。

[写真]後半2分、勝ち越しゴールを喜ぶ鹿島・大迫

(取材・文 吉田太郎)

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