beacon

吉田孝行弾で神戸が横浜FCに競り勝ち、首位をキープ

このエントリーをはてなブックマークに追加

[4.21 J2第10節 横浜FC1-2神戸 ニッパ球]

 J2は21日に第10節を各地で行い、ニッパツ三ツ沢球技場では横浜FCヴィッセル神戸が対戦した。後半6分にFWポポの今季5点目で先制した神戸だが、同29分にDFぺ・スンジンに同点ゴールを決められる。それでも、後半38分には途中出場していたFW吉田孝行がヘディングでゴールネットを揺らし、再び神戸が勝ち越した。このまま2-1で試合は終了。神戸が無敗試合数を6に伸ばし、首位の座を守っている。

 横浜FCは前節の長崎戦(1-2)で負傷したDF西嶋弘之に代えて、DF森本良が今季初先発。中盤の左に小野瀬康介を置き、FW青木翔太を4節の群馬戦(0-1)以来のスタメンで起用した4-4-2で試合に臨んだ。対する神戸は、負傷のDF河本裕之、MF小川慶治朗に代えて、DFイ・グァンソンとMF杉浦恭平をスタメン起用した。
[スタメン&布陣はコチラ]

 序盤は勝ち点9で18位の横浜FCが、首位の神戸を押し込む展開が続く。前半2分にMF松下裕樹が左から入れたクロスをFW大久保哲哉が頭で合わせたのを皮切りに、両サイドからのクロスでゴールに迫る。右のMF武岡優斗からのクロスで5分にMF佐藤謙介のヘッド、同8分にはFW青木翔太の右足とシュートに至ったが、枠を捉えられない。

 神戸も前半10分に直接FKを得ると、FWポポが強烈なシュートを枠に飛ばす。GK柴崎貴広が冷静に弾いたが、この一撃を皮切りに一転して神戸がボールを保持する。横浜FCを押し込み、セットプレーからチャンスをつくる。特にCKから193センチのDFイ・グァンソンを狙う形は脅威となった。しかし、前半はスコアレスで折り返す。

 後半の立ち上がりは、横浜FCが押し込む。しかし、後半6分に先制したのは神戸だった。FW田代有三のボールキープから、杉浦がボールを受けてPA内のポポにパス。ポポが戻って来たDFをかわし、左足でシュートを決めて1点を先行した。先制した神戸は10分にもPA内でボールを持ったMFマジーニョが対面するDFをかわしてシュートを打ったが、これは枠を捉えられなかった。

 後半17分に横浜FCは松下を下げて、MF中里崇宏をピッチに送り出す。武岡を左に回し、青木を右SHに入れ、トップ下に小野瀬を入れる4-2-3-1に布陣を変更した。同23分には中里のサイドチェンジから武岡にボールが渡るが、PA内左から右足で放ったシュートは右に逸れた。同25分にも右サイドから佐藤がクロスを入れると、ゴール前の混戦からDFに当たったボールがゴールに飛んだが、GK山本海人が収めている。

 横浜FCはさらにFW黒津勝を投入し、攻勢を後押しする。しかし、直後の27分にはオフサイドをかけ損ね、田代とGK柴崎の1対1になる。絶体絶命な場面だったが、柴崎が好セーブを見せて得点を許さない。このプレーに応えるように、29分に波状攻撃を見せると、DF野上結貴のクロスをDFペ・スンジンがヘッドで合わせて試合を振り出しに戻した。

 神戸は後半38分に、大屋と田代を下げて、DF河本裕之、MF松村亮を起用する。その直後のプレーで左サイドからDF相馬崇人がクロスを入れると、FWにポジションを上げた吉田がヘディングで合わせて、再び神戸がリードした。

 横浜FCも武岡に代えてMF内田智也を起用し、交代枠を使い切った。同43分にはDFのクリアーボールを拾った内田がミドルシュートを放ったが、ゴール左へと外れて行った。後半ロスタイムにはポポの弾丸シュートがクロスバーを叩き、追加点を挙げられなかった神戸だが、このまま2-1で逃げ切り、2連勝で6戦無敗として、首位を守った。一方の横浜FCは前節に続きホームで敗れ、今季のホームゲーム通算成績は2分3敗と未勝利が続いている。
(取材・文 河合拓)

TOP