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残り2戦で勝ち点5差を逆転!!寿人「信じられない」

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[12.7 J1第34節 鹿島0-2広島 カシマ]

 実際に掲げたボード以上の重みがあった。最終節での逆転で史上4クラブ目の連覇を達成したサンフレッチェ広島。Jリーグチャンピオンシャーレは前節終了時点で首位に立っていた横浜FMが試合を行う等々力陸上競技場にあったため、広島の優勝セレモニーでは代わりにシャーレが描かれたボードが授与された。

「めちゃくちゃ軽かったですよ」。そう苦笑いしたFW佐藤寿人は「レプリカでもつくってくれればよかったのに。でも、それはしょうがない。優勝の可能性はマリノスのほうが高かったわけだから」と言った。“シャーレ”の軽さが、ある意味では勝ち取るのが困難なタイトルだったことも証明していた。

 残り2試合で首位・横浜FMとは勝ち点5差の3位だった。ところが、9年ぶりのリーグ制覇に王手をかけた横浜FMがラスト2試合でまさかの連敗。2連勝で締めくくった広島が大逆転で頂点に立った。

「自分たちはとにかく自分たちのサッカーをして勝つ。それだけだと思っていた。勝たないといけない試合で、チームとして勝つことができてうれしい」。そう胸を張るエースは「信じられないですね」と本音を漏らした。「ほんとに連覇したのかなって。自分たちの手の中にあるチャンスではなかったので」と、他力の状況でつかんだタイトルに実感がなかなか沸いてこないようだった。

 93、94年のV川崎(現・東京V)、00、01年の鹿島、03、04年の横浜FM、07~09年の鹿島に次ぐ史上4クラブ目のJリーグ連覇。関東圏外では史上初の快挙で、「普通じゃあり得ない」と言う。今オフも主力のDF森脇良太が浦和に移籍した一方で、目立った即戦力の補強はなかった。戦力ダウンと言われてもおかしくないチーム事情の中、シーズン序盤はACLとの過密日程、相次ぐ故障者に苦しみながら、最後まで自分たちを信じ、自分たちのサッカーを貫き、大逆転Vを成し遂げた。

「他のクラブはもっともっと強化する。でも、サンフレッチェはサンフレッチェの良さで強化するしかない。それでもタイトルを取れるということを証明できたと思うし、もっともっと地元に愛されるチームになって、もっともっと強いチームになりたい」

 連覇の次は3連覇だ。07~09年の鹿島以来、史上2度目となる偉業に向け、「まだまだ3連覇する強さはない」と引き締める佐藤だが、一方で「3連覇するチャンスは自分たちにしかない」と力を込めた。

「チームとして得点数が去年より伸びなかったのは課題。守りは去年よりクオリティー高くできた。去年は前の選手がたくさん点を取って勝てた試合もあったけど、今年は後ろの選手に助けられた。今年できなかったことが来年できれば、足りなかった部分を良くしていけば、3連覇につながっていくと思う」

 自分の頭の中に、さらに成長していくチームの姿は描けている。「“一人連覇”すると言って浦和に行った選手もいたけど、自分たちが連覇できた。来年も“一人連覇”させないように、今の選手たちを囲い込まないと」。冗談交じりに笑った広島のエースは、天皇杯、そして来シーズンへと、貪欲に次なるタイトルを狙いに行く。

(取材・文 西山紘平)

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