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千葉戦で悔しい思いをした湘南FW大槻「今やっているサッカーが、本当に楽しい」

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[4.20 J2第8節 湘南4-0大分 BMWス]

 前節、千葉に6-0と大勝していた湘南ベルマーレ。先発出場していたFW大槻周平は、「悔しい思いがあった」と明かす。「前節、攻撃のみんなが点を取っていたのに、僕だけ点を取れていなかったので。その想いを今日はホンマにぶつけようと思っていたので。それが結果に出て、良かったです」と、笑顔を見せた。

 0-0で迎えた大分トリニータ戦の前半24分、大槻は強烈なミドルシュートをゴールに突き刺した。「トラップがうまいこといったので。狙い通りのトラップだったので、あとは打つだけでした。うまいコースに入ってよかったです」と、ゴールラッシュの口火を切った一撃を振り返る。そして「やっぱりウェリ(ウェリントン)をはじめ、みんな点を取っているのでね。チームメイトに負けないように点を取らないと、ポジション争いも激しいし、結果を出さないといけなかった」と、強い危機感があったことを口にしている。

 この試合、前半の湘南はロングボールを多用した。これが先制点の呼び水になったと、大槻は言う。「うちとやると、相手はやっぱり引いてきます。今日も相手が引いてきたので、ロングシュートを打つことは、頭に入れていました。最初にロングボールを入れることで、相手の最終ラインも引きますし、そこから足元でもボールを受けられるようにもなってきた。ゴールの場面も、思いっきり打てました。チームの中で『相手がこうしてきたら、自分たちはこうしよう』という状況判断が、自分たちでできるようになってきました」と、曹貴裁監督の下、シーズンをまたいで続けているスタイルが、浸透していることを強みに上げた。

 湘南は全員が90分間、攻守にわたって走り続けている。フル出場した大槻は、その疲労度について「これまでに経験したことがない」と苦笑するが、「でも、楽しいから続けられる。今やっているサッカーが本当に楽しいからやれている」と胸を張る。

 現在チームは開幕から8連勝と絶好調だ。この好結果が『楽しい』という感情にもつながっているはずだが、大槻は「仮に負けたとしても、このスタイルはブレないと思います」と否定する。「これだけ結果が出ているのは、自信になります。自分たちのスタイルが出せれば、必ず結果を出せると思っているので、長いシーズンいろんなことが起こると思いますが、これからも続けていきたいです」。揺らぐことのない基盤があることは、次節で開幕9連勝という新記録の樹立を目指すチームの絶対的な強みだろう。

(取材・文 河合拓)

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