beacon

鹿島の新8番・土居、同点弾は空砲に「チームを助けられる選手に…」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[2.25 ACLグループリーグ第1節 鹿島1-3ウェスタン・シドニー カシマ]

 同点弾も勝利には結びつかなかった。鹿島アントラーズは0-1の後半23分、高い位置からプレッシャーをかけてボールを奪うと、MFカイオがドリブルで右サイドをえぐってゴール前にクロス。FW高崎寛之がニアにDFを引き付けた背後からMF土居聖真が右足ボレーで合わせ、1-1の同点に追いついた。

「(高崎が)ニアでつぶれてくれて、相手DFもそこに集中していた。カイオが見てくれていて、決めるだけだった」。しかし、チームは終盤に2失点し、新シーズン公式戦初戦は黒星。相手はシーズン中であるのに対し、Jリーグは開幕前という日程面の難しさもあったが、「それは言い訳にしか過ぎない。個人個人が状態を上げていくしかないし、負けて勢いに乗れなかったけど、次に切り替えたい」と悔しさを押し殺し、前を向いた。

 今季から背番号は8に変わった。過去にMF小笠原満男やMF野沢拓也らが付けてきた伝統の番号だ。鹿島の下部組織出身で、MF柴崎岳やDF昌子源らと2011年に同期入団。28番を与えられた土居は、20番の柴崎、23番の昌子らとともに将来的に番号の10の位である「2」が取れ、8番、10番、3番を付ける選手になることが期待されていた。

 そしてプロ5年目の今季、ついに土居は8番、昌子は3番を背負うことになった。「8番は歴代、素晴らしい選手が付けてきた番号。苦しい状況でチームを助けられる選手になりたい」。その言葉どおり、一時は試合を振り出しに戻すゴールを決めた。しかし、結果は敗戦。「0-1から点を取れたのはよかったので、負けてしまったので……」。チームの今季公式戦初ゴールは“空砲”に終わったが、鹿島の新8番が黒星スタートとなったチームを引っ張っていく。

(取材・文 西山紘平)
▼関連リンク
ACL2015特設ページ

TOP