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交代出場FW2人のATアベック弾で大宮が福岡に競り勝ち首位固め

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[5.31 J2第16節 大宮2-0福岡 NACK5]

 J2は31日、第16節を各地で行い、NACK5スタジアム大宮では首位の大宮アルディージャと6位のアビスパ福岡が対戦した。試合は0-0のまま後半アディショナルタイムを迎えたが、途中出場の大宮FW清水慎太郎が今シーズン初ゴールを決めると、ムルジャも追加点。終わってみれば2-0で勝利。大宮が勝ち点3を上積みし、首位固めに成功している。

 8戦無敗の大宮は、前節の岐阜戦(5-0)と同じ先発イレブンで試合に臨んだ。一方、前節12試合ぶりに黒星を喫した福岡は、FW金森健志をベンチスタートにし、FW酒井宣福が先発に名を連ねた。
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 序盤から大宮がボールを保持する時間が続く。なかなか決定機はつくれなかったが、敵陣でボールを失っても、高い位置で素早く奪い返し、分厚い攻めを見せた。前半13分にはMFカルリーニョスがミドルシュートを放つが、左へ逸れる。福岡も前半16分に中途半端になった大宮のクリアーボールを拾った酒井がミドルシュートを放つが、右に逸れて行った。

 大宮は出足の良い守備でボールを奪い、福岡ゴールに迫っていくが、ラストパスが通らずにシュートまではいけない。同21分には中央でパスをつなぎ、MF横谷繁がゴールを狙ったが、シュートはGK神山竜一に抑えられる。福岡も22分に波状攻撃を見せ、右サイドからMF中村北斗がクロスを入れたが、折り返したボールに中央で合わせることはできなかった。

 前半32分にも大宮は福岡のゴール前で波状攻撃を見せるが、MF泉澤仁、播戸のシュートは福岡守備陣の懸命な守備にブロックされた。同39分には中央から崩し、PA内までボールを運んだ家長がシュートに持ち込むが、強いボールを蹴ることはできずにGK神山にキャッチされている。同40分にもパスを細かくつなぎ、左に開いた播戸に展開。播戸の折り返しに横谷が飛び込んだが、わずかにクロスバーを越えた。同45分には横谷から最終ラインの裏に播戸に浮き球のパスが送られたが、播戸のシュートは枠外へ飛んだ。結局、大宮が前半は攻め立てたが、得点は動かないままだった。

 後半に入ると福岡もボールを持つ時間帯を増やす。しかし、チャンスらしいチャンスをつくれない。同16分にはGK加藤順大のロングキックをDFがクリアーミスしたボールが播戸に渡る。しかし、播戸のシュートは弱く、GK神山に抑えられた。同18分に大宮は、播戸を下げて、FWムルジャを起用する。直後にはDF渡部大輔のクロスを受けたムルジャがPA内でヘディングシュートを放つが、GK神山の正面を突いた。

 福岡も20分に右サイドから中村の折り返したボールを受けたFW城後寿がシュートを打つが、右サイドネットに外れている。福岡は23分にMF末吉隼也を下げて、MF中原秀人をピッチに送り込んだ。同24分には大宮のパスが乱れを突き、中原がシュートに持ち込むが、枠を捉えきれない。同25分に大宮は泉澤を下げ、FW清水慎太郎を送り出す。

 後半32分、大宮は左に開いた家長から、ゴール前にクロスが入り、ムルジャがボレーで合わせたが、これもGK神山に防がれた。続くCKからDF河本裕之がヘッドでゴールを狙うが、1バウンドしたボールはクロスバーを越えた。同34分に福岡は中村をDF阿部巧に代える。大宮も38分に最後の交代枠で横谷を下げ、MF渡邉大剛を投入した。同42分に福岡も中原を下げて、FW坂田大輔を起用する。

 後半43分、大宮は渡邉からのパスを受けた家長がトラップでDFを抜き、右足で強烈なシュートを放つも、これもGK神山に止められた。それでも4分間のアディショナルタイムで、家長からのパスが最終ラインの裏に出ると、ムルジャが右サイドを縦に抜け、クロスを入れる。ここに清水が飛び込み、大宮が試合終了間際に先制した。さらに福岡の守備の乱れを突き、ムルジャもGK神山との1対1を確実にゴールに結びつけ、2-0で勝利。上位を争う磐田、千葉が勝ち点3を取れなかった中で、大宮はしっかり勝ち点3をつかみ、首位をキープしている。一方、前節12試合ぶりの黒星を喫した福岡は2連敗となった。

(取材・文 河合拓)

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