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[ミズノカップU-18IN熊本]日本一軍団撃破目指して「負けずに」走ってきた九国大付、各務原に5発快勝

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[8.14 ミズノカップU-18IN熊本サバイバルマッチ 九州国際大付高 5-1 各務原高 大津町総合運動公園多目的広場]

 第1回開催から10周年を迎えたミズノカップU-18 IN熊本2015が14日に開幕し、開会式での公開抽選会によって対戦カードの決まった「サバイバルマッチ」8試合が行われた。九州国際大付高(福岡)は各務原高(岐阜)に5-1で快勝した。16チームが参加して行われているミズノカップU-18 IN熊本は「サバイバルマッチ」勝者8校がまず来年度大会のシード出場権を獲得。優勝と13位までが獲得するシード出場権を懸けた戦いが16日まで繰り広げられる。

 九国大付はMF水城太賀主将が「(九国大付は長身選手が多いのに対し各務原は)小さい選手が多くて、ドリブルで潜り込まれたり、1対1のところでやりにくかったり、ボールを取りにくかった」と振り返ったように、各務原のMF黒木雄太郎やMF後藤創にドリブルでPAまでボールを持ち込まれるシーンがあった。それでも前半にMF溝上暉浩とFW安東慎太朗のゴールによって2点を先取すると、後半にはいずれもクロスからMF田頭英昴が2発。28分にもFW四元隆司の思い切った仕掛けから最後はこぼれ球をFW田中裕康が正確なシュートでゴールへ流し込んだ。32分に各務原FW足立航に押し込まれて1点を失ったが、5得点を奪って快勝スタートを切った。

 水城は「先制点を奪えてそこから前半のうちに追加点が取れて、後半の入りで突き放すことができた。ウチが点数入っている時はセットプレーかサイドから入っていることが多い。きょうはサイドからの攻撃が良かったと思います」と快勝に納得の表情を見せていた。

 九国大付は一昨年の選手権予選決勝で東福岡高から一時リードを奪いながらも3-4で惜敗。昨年は圧倒的な攻撃力で全国高校総体を制した東福岡と再び選手権予選決勝で戦い、狙い通りのロースコアに持ち込んだが0-1で敗れて再び準優勝に終わった。そしてこの夏、東福岡は全国総体で2連覇達成。九国大付が選手権で全国大会に出場するためには、夏の全国王者がいる福岡県予選で優勝しなければならない。水城は「日本一を倒さないとまず全国に出られないので、この夏は選手権を意識してヒガシに勝つための遠征だったり、合宿をしている」と力を込める。

 取り組んできたことは東福岡以上に走ること。「インターハイやっている時に自分たちを追い込んで、向こうが(7日間で6試合というインターハイの)連戦で走っている分、こっちも負けずに走ってきました」。多彩な戦術と選手起用で相手を惑わせる九国大付はまずは個々の能力の高い東福岡に対抗するために走る力を磨いてきた。今回のミズノカップは残り2日間で3試合。水城が「一発トーナメントなんで選手権と同じ。一つひとつ勝って優勝で自信をつけて、選手権へ向けていい弾みをつけたい」と語ったように、注目の福岡予選制覇を目指す九国大付は取り組んできたことを強豪相手に試して、新たな課題を見つけつつ、自信もつけて今大会を終える。

(取材・文 吉田太郎)
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