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肉体派DFが加えた「考える習慣」「守備の方法論」。流経大柏CB関川郁万が元代表CB岩政との練習で新たな発見

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流通経済大柏高CB関川郁万は『NIKE ACADEMY TIEMPO MASTERCLASS』で学びながら進化

 U-17世代を代表するCBが進化の手応えを掴んでいる。日本サッカー協会(JFA)は、継続的な日本サッカーの発展のため、さらなる普及や次世代選手の育成を促進することを目的として『JFA Youth & Development Programme(JYD)』事業を実施中。8月からは元日本代表DF岩政大樹(東京ユナイテッドFC)を特別コーチに、センターバックを対象にした全4回のプレミアムクリニック『NIKE ACADEMY TIEMPO MASTERCLASS』を行っている。

 受講しているのは流通経済大柏高(千葉)のCB関川郁万(2年)と尚志高(福島)のCB馬目裕也(2年)の2人。U-17日本代表の関川は今夏のインターハイで圧倒的な空中戦の強さを発揮するなど流経大柏の日本一に貢献した注目DFだ。

 その関川は「自分の中でも楽しみですよ。自分が一番いい経験しているんでもっともっと伸びていかないといけない」と口にする。インターハイでは4得点を記録し、準決勝、決勝で無失点勝利するなどMVP級の活躍。一つの目標を達成した関川だが、流経大柏は07年から3年連続Jリーグベストイレブンに選出されるなど、日本を代表するCBだった岩政氏がコーチングする『NIKE ACADEMY TIEMPO MASTERCLASS』を通して、彼がより高い意識を持ち、成長することを期待してこのプロジェクトに送り出した。

 その『NIKE ACADEMY TIEMPO MASTERCLASS』で関川は「新しい発見、自分の中で学ぶことができている」という。高校サッカーでは相手の頭上から叩きつけるようなヘッドや、自慢のフィジカルコンタクトの強さを活かした潰しで対戦相手のFWをねじ伏せてきた。だが、相手FWの股間に足を通してボールをカットすることや、セカンドディフェンダーになった時の対応の仕方など、これまで知らなかった「守備の方法論」を岩政氏から学び、自分にあった守り方を新たに取り入れている。

 身長180cm、72kgの関川は肉体派のDFという印象が強い。一方で、これまでは相手が何を考えてプレーしているのか、FWにどう対応すれば良かったのかという反省、声で前の選手をあと20cm動かしていれば抑えられたのではないかという分析など「今まで考えられないタイプだった」と認める。岩政氏は「(高校生は)ああじゃない、こうじゃないと考える習慣が少ないんじゃないか」と指摘していたが、関川もその点が習慣づけていなかった。だが、「(守備をする上で)色々な仮説を立てて欲しい。(どう守るのかを)妄想してほしい。その中で少しでもいいから相手の心理を考えてほしい」という岩政氏と会話する中で自身が変化してきていることを感じている。

 岩政氏は「(「守備の方法論」についてのアドバイスの)消化の仕方はボクが正解という訳でもないし、今の日本代表選手が正解な訳でもない。彼らの自分の正解を見つけるしか無いですから。それは自分で試行錯誤するしかないですし、色々な仮説を立てて失敗して、成功してを繰り返して、練習を毎日繰り返して、試合を繰り返して、それが経験になっていく」と語る。それに対して、関川も「自分のやり方は自分次第、(岩政氏の方法論の中で)自分の印象に残った言葉を選ぶようにしています」と取捨選択をしながら、自分が成長する上で必要な部分を取り入れている。

 インターハイではU-18日本代表FW安藤瑞季(長崎総合科学大附高)ら高校トップクラスのストライカーたちとマッチアップ。スコアでは勝ち続けて優勝したが、1対1で抑えられなかった部分もあり、自身のプレーについて考えるようになり始めたところだった。「インターハイで安藤瑞季たちとやって、フィジカルとか凄くて。試合終わった後にどうしようかとか考えていたんですけど、(安藤に対しては)体を当てすぎて入れ替わってしまったところがあった」。反省したり、自分の中でもっとこうすれば、という仮説を作る習慣が生まれ、岩政氏との出会いによってそれを日々のトレーニングから意識するようになるなど、より上のレベルに行くために変化しつつある。

 所属チームのトレーニングで指導を受けるDAY3を挟んで最終回のDAY4ではJクラブのトレーニングに参加する予定だ。「話聞いた瞬間から楽しみですし、良いアピールになると思う。(試したいことは)ヘディングですね。プロとやって1回でも叩ければ自信になると思う」。突き抜けた才能の持ち主が、『NIKE ACADEMY TIEMPO MASTERCLASS』をきっかけにどう変化していくのか。Jリーガーとの力試しへ向けて、どう守るかの仮説を立て、実際の対戦でできなかったこと、それに対する改善がまた彼を進化させるはずだ。

(取材・文 吉田太郎)

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