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[関東2部]拓殖大は東農大に劇的勝利で3連勝も1部復帰の可能性消滅

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拓殖大が3連勝を飾ったが、来季の昇格の可能性はなくなった

[11.5 関東大学2部L第20節 拓殖大2-1東京農業大 多摩市立陸上競技場]

 拓殖大東京農業大を2-1で下した。3連勝で勝ち点を34に伸ばした拓殖大だが、2位に浮上した早稲田大との勝ち点差が7に広がったことで、来季1部昇格の可能性が消滅した。

 試合は劇的な展開になった。前半から攻め込んだ拓殖大は、前半22分にスピードに乗った突破でエリア内に侵入したMF益子大輝(3年=武南高)が倒されてPKを獲得。これをMF冨田博斗(4年=山梨学院高)がGKの逆を突くコースにしっかり蹴り込み、先制に成功した。

 しかし東農大も後半に入って反撃。後半21分に右サイドから作ったチャンスからFW安藤一哉(2年=千葉U-18)が放ったシュートは左に外れたが、同25分、中央をドリブルで持ち込んだMF影森宇京(2年=浦和ユース)がDFに付かれながらも左足を振り抜くと、ボールは一直線に左隅に収まった。

 ただこのままドローで終えるかと思われた試合だが、アディショナルタイムに決着がつく。後半アディショナルタイム3分、拓殖大はMF小島樹(3年=東久留米総合高)の粘りからゴール前で混戦を作ると、FW長尾吉家(2年=静岡学園高)が劇的ゴールを蹴り込んだ。

 今季の拓殖大は、前期は昇格圏と勝ち点差3の3位で折り返したものの、後期は開幕から6戦未勝利と不振に陥った。ただ第18節の後期初勝利からこれで3連勝。完全に息を吹き返してきた。残念ながら1部昇格の目標は達成できなかったが、劇的弾を決めた吉家は「来年に繋げたい」と残り試合の重要性を説く。前節は2得点、今節は先制点につながるPKを獲得した益子も「一つでも上の順位で終われるように、最後は5連勝して終えたい」と意気込んだ。

 一方の東農大は今季2度目の連勝、後期初となる連勝はまたもならなかった。「ドリブルから上手く打つことができた」と前期の同対戦に続く自身のゴールについて振り返った影森も、「神沼(拓海)くんや中島(拓真)くんが守備で頑張ってくれていたので…」と土壇場被弾を悔やむ。不安定な戦いは続くが、残り2試合に向けては、「4年生とやる最後の試合になる。4年生のためにも残り試合は勝って終わりたい」と必勝を誓っていた。

(取材・文 児玉幸洋)
●第91回関東大学1部L特集

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