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「この先、自分がどうなっていくのか…」右SBで奮闘した浦和DF遠藤

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浦和レッズDF遠藤航

[11.25 ACL決勝第2戦 浦和1-0アルヒラル 埼スタ]

 90分間戦い抜いた。右SBの位置で先発出場を果たした浦和レッズDF遠藤航はボールを受ければ鋭い縦パスで攻撃をスピードアップさせ、守備に回れば激しい寄せで相手から自由を奪い取って完封勝利に、そしてACL制覇に貢献した。

 9月9日の柏戦で4バックを採用した浦和は、その後は4-1-4-1が基本システムに。この日のアルヒラル戦ではMF柏木陽介とMF青木拓矢をボランチに並べた4-2-3-1で臨んだが、遠藤はここ数試合と変わらぬ右SBにポジションをとった。攻撃面では「ボールを奪った後は相手のアンカーの両脇が空いているイメージがあったので、そこからチャンスメイクできたと思う」と振り返ったように、果敢に縦パスを打ち込んで好機を生み出す。

 そして、「SBでの試合数は多くないけど、それぞれのポジションで『何ができるか』『どういうプレーをした方がいいのか』ということを考える能力はあると思う」と自己分析するように、状況に応じて細かくポジショニングを変えながら本職の守備でも自サイドにフタをした。

 昨季の浦和加入以降は3バックの一角として主にプレーし、日本代表ではボランチに入ることが多い。そして、右SBとしてACL制覇を経験したことで、「SBで結果を残せたのは個人的にも良かったと思う」と充実感を滲ませる。だが、一方で「最近は自分もポジションがどこか分からなくなってきている」とおどけながら、「この先、自分がどうなっていくのかは、いろいろ考えるところでもある」と語ったように、ユーティリティーな能力を有しているからこその悩みもあるようだ。

「今シーズンの最大の目標だった」ACL制覇を成し遂げ、来月にはUAEで行われるクラブW杯にアジア王者として乗り込む。「すんなり負けて帰ってきてしまうのはもったいないので良い準備をして臨みたいし、自分たちがどういうサッカーをするか、その経験をどう生かすかが大事になってくる」と浦和の“右の翼”として、次は世界を相手にした戦いに挑む。

(取材・文 折戸岳彦)
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