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ドルトムントからアーセナル入りの敏腕スカウト「一番こだわった補強は香川とオーバメヤン」

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ドルトムントでプレーするMF香川真司

 ドルトムントの元チーフスカウト、スベン・ミスリンタート氏は1日からアーセナルのスカウティングを統括。ドイツ誌『キッカー』のインタビューで、過去獲得に導いた選手たちについて話している。

 長年に渡って、数々のタレントをドルトムントに連れてきたミスリンタート氏。現バイエルンのDFマッツ・フンメルスやFWロベルト・レバンドフスキ、現在もドルトムントでプレーするMF香川真司やFWピエール・エメリク・オーバメヤンらの獲得にあたるなど、重要な役割を果たしたことで広く知られる敏腕スカウトだ。

『キッカー』のインタビューで、過去に自身が絡んだオペレーションについて聞かれたミスリンタート氏は、「私が一番頑固にこだわった補強は香川真司とピエール・エメリク・オーバメヤンだよ」と返答。その理由については次のように説明している。

「トーマス・クロート(代理人)が彼のことを教えてくれた。そして、まだあまり長く在籍していなかったスベン・ミスリンタートという者が立ち上がり、上司たちに言ったのさ。『(日本の)2部でプレーする日本人がいる。彼を獲ってみよう!』と。説得は大仕事だったね。視察のために6回も日本に向かった。そして香川はたったの35万ユーロで加わることになったんだ」

 オーバメヤンに関しては、次のように語っている。

「ロベルト・レバンドフスキの後釜としてスカウティングしていたが、私たちの目に彼はそう映らなかった。まったく別のタイプの『9番』で、レワンドフスキの絶対的な強みを体現していない。なので、獲得の決断が下されるまで時間がかかったんだ。当初はウィングとして獲ったね」

 一方、実現に至らなかった補強で最も悔やんだのは、現在ポルトでプレーするMFオリベル・トーレスだという。同選手の獲得を巡って、ミスリンタート氏は2016年1月にトーマス・トゥヘル前監督と対立し、最終的には練習場への立ち入りを禁じられた。

「(当時)アトレティコ・マドリーのO・トーレスを巡ってのトゥヘルとの衝突は、なんとくなく起こったものではないね。彼は天才的なポゼッション系のフットボーラーで、私は獲得を望んでいた。『8番』(インサイドハーフ)としてのパスワークはベストの中に入り、わずかな弱点はあるものの前方への意識がずば抜けている。半年後に移籍する予定だったイルカイ・ギュンドアンの完璧な代案になれただろう」

 またミスリンタート氏は、トゥヘル氏との対立におけるクラブ側の対応にも言及。「誰も恨んでいない」と強調し、「私の退団を容認してくれることが、アキ・バツケ(ハンス・ヨアヒム・バツケCEO)とミヒャエル・ツォルク(スポーツディレクター)の私のここ数年の仕事に対する最大級の評価だ」と述べた。

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