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就任以降4季目のJ1挑戦へ…チョウ・キジェ監督「やれることを増やしていかないと勝てない」

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1か月後に控える開幕までの重点課題を述べた湘南のチョウ・キジェ監督

[1.21 PSM 湘南2-0福島 BMWス]

 2018年最初の実戦となったプレシーズンマッチの福島戦で好スタートを切った湘南ベルマーレ。翌22日から出発するスペインキャンプ、そして約1か月後に控えるJ1リーグ開幕戦に向けて、チョウ・キジェ監督は今後の重点課題を述べた。

「今日はゲームをやってお互いの特長を理解できたことが大事」。福島戦の試合後、7シーズン目を迎える指揮官は新戦力中心で臨んだ今季初戦をそのように総括した。「今はああだこうだと細かいことを言うのではなく、選手同士がどんなプレーをするか、どんなアイデアが生まれるかを見ていかないといけない」。開幕までは約1か月、まだまだ様子見の段階であることを強調した。

 この日は福島が引いて守る時間帯が長く、「ポゼッションゲームみたいになった」という展開のなか、「シュートをほとんど打たせなかった(公式記録では1本)のは、やるべきことをしっかりやったと言える」と一定の評価も。もっとも、J1では攻め込まれる展開が想定されるため、「それはスペインで経験できると思う」と翌日から始まるキャンプに視線を向けた。

 今後は「ボールやプレーに全員が関わってゴールを目指していく」という“湘南スタイル”をよりステップアップさせていく作業となる。「もっとテンポを上げていかないといけないし、チャンスをつかむために迫力を持って行かないといけない」と課題を指摘しつつ、「新しい選手が入ってきたので、去年まで積み上げてきたものにプラスして、今年の良さを出さないといけない」と新戦力に期待を寄せた。

 さらに攻守に豊富な人材がそろった高卒、大卒ルーキーに対しては「いまは早く湘南でレギュラーになることしか考えていないと思うけど、チームの戦術に慣れるというよりは、自分の良いところを出してチームの戦術をつくってほしい」とさらなる要求も口に。この日はFW新井光を名指しし、「今まで見た高卒選手のなかで、この時期にしてはすごく良かった」と称えていた。

 就任以来3度目のJ1昇格ながら、残留に成功したのは2015年のみ。戦力で上回る相手に対して、戦術的なバリエーションを持つ必要性を痛感してきた。「自分たちの特長を顕著に出せば出すほど対策を取られるのが今のサッカー界。その対策に負けないようなものをつくろうと思ったら、どんな場面でもやれることを増やしていかないと試合には勝てない」。今季こそ“湘南スタイル”で望んだ結果を残すため、大切な1か月が始まろうとしている。

(取材・文 竹内達也)
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