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表情を曇らせる酒井高徳「好き勝手にやられた。反省しかない」

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右サイドバックで先発したDF酒井高徳はアピールできなかった

[3.27 キリンチャレンジ杯 日本1-2ウクライナ リエージュ]

 ウクライナの10番、MFイェブヘン・コノプリャンカ(シャルケ)に翻弄された。右サイドバックで先発した日本代表DF酒井高徳(ハンブルガーSV)は、相手の左サイドハーフを抑えることができなかった。

 立ち上がりの前半1分に背後を取られると、前半10分にはボールの目測を誤ってまたしても10番に攻め込まれた。飛び込んではかわされるシーンはその後も続き、同21分には10番の突破からDFヤロスラフ・ラキツキーに先制点を決められた。

「好き勝手にやられた。反省しかない。せっかく良い戦いをしていた中で失点につながってしまったのが申し訳ない」。前半の反省を生かして後半は「飛び込まないようにした」というが、守備の印象は余りに悪かった。

「終わってみて一番感じたのは、ああいうシーンを多くつくられてこういう結果になってしまうから、今の自分のポジションなんだろうなということ。そこを修正しないと、(酒井)宏樹のポジションを取ったり、(長友)佑都くんのポジションだったりという話はできない。今日の出来ではメンバーに入るのは厳しいのかなと思う」

 反省ばかりが口をついた。今回は最初のメンバー発表で漏れ、追加招集での代表入り。「強い気持ちでプレーしよう」と意気込んでピッチに立ったが、空回りになったようだ。守備だけではない。持ち味の攻撃でも「今日はすべてのアクションにおいてみんなと違う絵を描いてしまっていた」と唇を噛んだ。その言葉どおり、ボールの受け手になるときも出し手になるときも、タイミングや意図がズレていた。

 新潟時代に18歳で岡田ジャパンに初招集され、10年南アフリカW杯にはサポートメンバーとして帯同。12年ロンドン五輪では4試合に出場してベスト4入りに大きく貢献した。出場機会こそなかったが、14年ブラジルW杯では23人の代表メンバーに選ばれており、経歴はまさにエリートだ。ドイツでプレーするようになってから今年で8年目。所属クラブでキャプテンも任されてる中で、なぜか代表では突き抜けることができていない。

「これからはチームで見せるパフォーマンスでしか監督にアピールすることができない。まずは守備。そこからチームで見せたい」。厳しい表情に決意を込めた。

(取材・文 矢内由美子)

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