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神戸の“00年組”小林友希、新境地ボランチでほろ苦J1デビュー「交代は妥当だと思う」

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小林友希がJ1デビュー

[4.15 J1第8節 横浜FM1-2神戸 日産]

 悔しさを噛み締めた。ヴィッセル神戸のU-19日本代表DF小林友希がスタメンでJ1デビュー。前日、吉田孝行監督に先発を告げられた。「思いっきりやってくれれば良い」と送り出され、気合十分にピッチに立ったが、納得のいくプレーはできなかった。

 MF三田啓貴とコンビを組み、本職ではないボランチ出場となったデビュー戦。前半終了間際には中盤でFW伊藤翔からボールを奪う場面もあったが、いくつかミスもあり、前半の45分間で途中交代。「交代は妥当だと思うし、自分のパフォーマンスは良くなかった。これ以上悪いパフォーマンスはそうそう出ないと思う」と言い切るほど、悔しさは大きかった。

 4日のルヴァン杯戦湘南戦(3-0)でトップチームデビュー。吉田監督は「ルヴァンで使ったときに抜群の展開力を見せてくれた」と期待の17歳を先発に抜擢。「かなり緊張していたと思う」と指揮官が話せば、小林自身も「課題が多く残った」と反省の弁を繰り返した。

 中盤での試合出場はこれが「3試合目」。昨年10月に行われたU-17W杯に出場し、世代屈指のセンターバックとして能力の高さを示してきた。ボランチへの取り組みは新たなチャレンジ。1列前で攻撃力を磨けば、センターバックとしてもレベルアップできる。「ボランチもセンターバックもできれば選手としての幅が広がる。何個かのポジションができれば幅が広がると思う」と新境地開拓に意欲を燃やす。

 現在はトップチームに帯同しているが、一週間前にはヴィッセル神戸U-18の一員として高円宮杯プレミアリーグに出場した。ユースとプロでは強度の違いもあり、横浜FMの激しいプレスを経験し、「プレッシャーのスピードが速いことだったり、球際の強さはユースよりもさらに高い、強いと感じました」と振り返った。

 “00年生まれ”の小林は逸材ひしめく黄金世代の一人。今季はG大阪FW中村敬斗や名古屋DF菅原由勢らもJ1の舞台でしのぎを削っている。「同世代の選手たちがJ1で活躍しているのは刺激になるし、危機感を感じるきっかけにもなった。今自分ができることに取り組んで、最終的に彼らに追いついて追い越せるようにやっていきたい」。悔しいJ1デビューを糧に、ここから一歩一歩、階段を上っていく。

(取材・文 佐藤亜希子)

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