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ウェリントンに敗れ、パトリックに挑む、そして青山敏弘に…湘南DF坂圭祐の成長サイクル

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広島戦でJ1デビューを飾った湘南DF坂圭祐

[4.15 J1第8節 湘南0-2広島 BMWス]

 ある課題を乗り越えれば、また別の課題が見えてくる。今季、順天堂大から加入した湘南ベルマーレDF坂圭祐は、そんな成長サイクルの真っ只中にいる。激しいポジション争い、妥協を許さない指揮官、これまで対戦したことのないような相手選手とのバトル。あらゆる要素を血肉に変える大卒ルーキーがこの日、ついにJ1デビュー戦を迎えた。

 試合当日の朝、指揮官からの電話で先発を告げられた。「『今週行くかも』と言われていたので驚きはなかったですけど、やるしかないって気持ちになりました」。与えられたポジションは3バックの中央。普段はDFアンドレ・バイアが君臨しているるエリアだが、心優しいブラジル人ディフェンダーからも「自信を持ってやれ」と送り出されたという。

 頭の中には10日ほど前の悔しい記憶があった。4日に行われたルヴァン杯神戸戦で、FWウェリントンに1対1で弾き飛ばされ、チームの失点に大きく関与。ファウル気味のチャージだったが、チョウ・キジェ監督は言い訳を許さなかった。「当たる前にスピードを緩めただろう。ビビってたんじゃないか」。成長を促すような厳しい言葉を胸に刻み、リーグデビューのピッチに足を踏み入れた。

 この日のマッチアップ相手は大きな身体を生かし、Jリーグ通算37得点を挙げてきたFWパトリック。坂の言葉を借りれば、借りを返すには「持ってこい」の敵だ。過去の失敗を見捨てない指揮官もさすがだが、再び挑もうとする坂のメンタリティーもさすが。「悔しい思いをぶつけていこう」と積極的に1対1をしかけていった。

 そして、気迫あふれるマッチアップで「何度か負けたけど、おおかた勝てた」(坂)という状況をつくり、前回の課題はしっかり乗り越えてみせた。だが、結果は0-2の敗戦。セットプレーと連携ミスから献上した2点が響いた。それだけに「個人的には悪くはなかったと思うんですが、チームが勝てなかったので……」と歯切れが悪かった。

 なかでも後半35分に喫した2点目には悔いが残った。自らに対するバックパスが流れてしまい、「大きく蹴り出せなかった」(坂)。そこからPA内でMF青山敏弘にボールを奪われ、失点の起点となってしまった。自らもあわてて飛び込んだが、青山のフェイントの前にあえなく撃沈。「こっちには冷静さがなく、あちらが上手でした」と振り返った。

 ディフェンダーとしては小柄な身長174cmでも、屈強な外国人選手と渡り合えるという自信はついてきた。だがこの日は、違った意味で“上手”の選手に出くわすという契機になった。「チームを勝たせる存在になりたい」という22歳は、今後も課題と向き合い、そして乗り越え、着実な成長を続けていく。

(取材・文 竹内達也)

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