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3度のJ制覇を知る広島DF水本「もっと主導権を」と意欲…浅野拓磨が取り持った湘南DFとの縁も

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完封勝利に貢献した広島DF水本裕貴

[4.15 J1第8節 湘南0-2広島 BMWス]

 3度のJリーグ制覇を知る鉄人が好調のチームに“プラスワン”を求めた。今季5度目の完封勝利に大きく貢献したサンフレッチェ広島DF水本裕貴は「ピンチはあったけど身体を張れていた。でも、もっと主導権を握っていけるようにしたい」とコメント。試合後には、7年間ともにプレーした旧友に加え、意外な縁の地元の後輩とも親交を深めた。

 2011年に広島へ加入した水本は翌12年、全試合にフルタイム出場してJリーグ初優勝に貢献。その後、連続フルタイム記録は15年8月まで続き、3度の王座獲得に“最も深く”関わった選手となった。だが、この日のスタメンで優勝3度を経験したのはMF青山敏弘と水本だけ。今季はリーグ7勝1分と絶好調のシーズンを送っているが、当時を知るベテランの存在は大きい。

 そんな背番号4は湘南戦について「前半はアグレッシブに来るのは分かっていたし、湘南ペースになった。ただ、ピンチはあったけど、よく踏ん張れたと思っている」と一定の評価。ただ、冒頭の言葉のように「主導権」という言葉でさらなる高みを目指す意欲を表現し、守備面でも「紙一重の部分もあったので、もっとしっかりとしたディフェンスをしたい」と気を引き締めていた。

 この日は昨季まで共にプレーしたMFミキッチとの再会戦でもあった。試合後には、互いにユニフォームを交換。「相変わらず突破はうまいですし、経験が良いものとなっている。7年間一緒にプレーして、偉大さは分かってるし、一緒に戦えてうれしかった」(水本)。古巣サポーターから大きなチャントを送られ、広島のロッカールームにも訪れた旧友について、ときおり笑みを浮かべながら話してくれた。

 さらに、意外な人物からもエピソードが飛び出した。それは湘南のDF坂圭祐だ。「同じ三重県出身という縁で……」。そう切り出した22歳によると、2人の間を取り持ったのは四日市中央工高の先輩であり、元広島のFW浅野拓磨(シュツットガルト)。連絡を受けた水本がわざわざ話しかけてきてくれたのだという。

「うれしかったです。ずっと結果を残されていますし、似ているというか、同じ熱いところがある。見習いながら、いつか追い越せるようになりたいです」(坂)。この日J1デビュー戦を迎えた大卒ルーキーにとって、地元出身の名ストッパーは尊敬の対象。今年33歳を迎えるベテランは、相手の若手選手にも大きなインパクトを残したようだ。

(取材・文 竹内達也)

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