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低調名古屋にかすかな光…特指FW榎本大輝を風間監督も評価「逞しい選手になってほしい」

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[5.9 ルヴァン杯GL第5節 浦和2-0名古屋 埼玉]

 1節を残して敗退が決まった名古屋グランパスだが、“プロ初先発”のFW榎本大輝が好印象を残した。

 榎本は現在、東海学園大の4年生。3月に来季の加入内定を発表し、同時に特別指定選手の登録も完了した。3月の天皇杯愛知県予選で負傷した影響でリハビリを続けていたが、ようやくこの日、デビューの日を迎えた。

 可能性を示すには十分だった。「緊張とかはなく、楽しんでやろうと思った。特徴はドリブルなのでそれをアピールしていきたいなと思った」。だが相手守備陣を切り裂く場面が見られたが、シュートまでは持ち込ませてもらえない。

 そして後半20分、自身のボールロストが起点となって、相手に追加点を与えてしまう。「当たり前ですよね、あんなところで取られれば。そこで取られないように、逆に攻撃に繋げられるようにしていきたいです」。

 日本代表の壁も厚かった。対峙したDF槙野智章は、早さ、強さ、何を取ってもこれまで経験したことのない違いを感じさせられた。

「抜いてやろうと思ったけど早かった。強いですね。見たことない感じでした。いいところでタッチできたなと思ったけど、早さで潰されてしまった。ファウルじゃなくても、止められたので、もっとトライしていきたいなと思います。洗礼だと思います」

 チームとしては結果を残せなかったが、163cmの小兵FWの奮闘については、風間八宏監督も目を細める。「特に前半は非常に良かった」と評価すると、「一番はトライするところがよかった。それを続けて行って逞しい選手、試合を決められる選手になってほしい」と期待を語った。

 高校、大学と表舞台を経験していない榎本にとって、初めてとも言える大舞台。集中していたため、「試合のことはよく覚えていない」と初々しく振り返る。ただFWとしては悔しい試合結果にもなった。まだかすかに見えた光だが、刺激に飢える名古屋の起爆剤になりたい。

(取材・文 児玉幸洋)

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