beacon

[MOM525]駒澤大MF荒木駿太(1年)_得点感覚抜群のスーパールーキー

このエントリーをはてなブックマークに追加

駒澤大のスーパールーキー、MF荒木駿太

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.6 関東大学L1部第5節 駒澤大2-0早稲田大 東国大G]

 1点リードの前半20分、駒澤大の1年生MF荒木駿太(長崎総科大附高)はDF真下瑞都(2年=矢板中央高)が左サイドから上げたアーリークロスに反応。頭で合わせて貴重な追加点を奪った。

「DFが前に2人いて、たぶん後ろが見えていなかったと思う。流すなと思ったので、ちょっと引いて視界から消えたことが良かった。それで決めれたのかなと思います」

 高校選抜の欧州遠征メンバーに選ばれていた荒木は開幕戦のメンバーこそ外れたものの、第2節の東京国際大戦に途中出場して大学リーグデビュー。続く第3節の専修大戦で初先発すると、いきなり2ゴールを挙げる活躍で、チームを勝利に導いた。

 そして第4節の東洋大戦は再び途中出場となったが、先発復帰した早稲田大戦では再び得点を記録。コメントからも伺える1年生とは思えぬ冷静な判断力が、いきなりの大活躍に繋がっている。

 長崎総科大附高出身。「高校は何曜日に走るか分からなくて、ヒヤヒヤしながら練習に行った」と苦笑いを浮かべるも、名将・小嶺忠敏監督の下で徹底的に鍛え上げられた走力が自信の源になっている。

 高校2年生だった16年にはプリンスリーグ九州で15得点を決めて得点ランキング3位タイ。高校3年生の昨年は同大会で14得点を決めて、得点王に輝いた。秋田浩一監督もまずは「ゴール前に入るタイミング、シュートを打つタイミングが面白い」とその得点感覚を評価。そして「走れるし、ドリブルも上手いし、テクニックもある。諦めないで最後までやれる」と荒木の持つポテンシャル、サッカーセンスを称えた。

「総附とサッカーが似ているので、入りやすいというのはあった。ちょっと違うんですけど、大学生は高校生と違ってパワーがあるので、そこらへんはまだ負けていたので、しっかりと鍛えていきたい。総附の練習もめちゃくちゃきつかったんですけど、大学も結構きつい。でもこの4年間を耐えたら、自分の中でもいい自信になると思う。4年間、しっかり頑張りたいなと思います」

 開幕戦こそ敗れた駒澤大だが、荒木が出場する第2節以降は怒涛の4連勝。一気に首位まで駆け上がった。「首位に立ったということで満足せずに、過信せず、まだ始まったばかりですし、チームに貢献できるような走りだったり、得点だったりで貢献していきたい」。スーパールーキーの存在が、古豪復活へ向けた流れを作っている。

(取材・文 児玉幸洋)
●第92回関東大学L特集

TOP