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「日本代表の歴史を作りたい」 ロシアW杯の目標を語った大迫勇也、『ハンパない』の裏話も…

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ロシアW杯の目標を語った日本代表FW大迫勇也

 日本代表FW大迫勇也(ケルン→ブレーメン)が19日、アシックスの新作スパイク『DS LIGHT X-FLY3』(6月8日発売)のプロモーションイベントに出席した。10年前に高校選手権10得点という金字塔を打ち立てた大迫は、今もなお残る名言「ハンパない」にまつわる裏話を明かし、ロシアW杯でも「歴史を作りたい」と力強く宣言した。

 大迫は昨日18日、28歳の誕生日を迎えた。ちょうどこの日は、30日に行われるキリンチャレンジカップガーナ戦に向けた日本代表メンバーが発表。27人の陣容は「トレーニング中だったので終わってから見た」と強く意識していなかったそうだが、「メンバーに選んで頂けたので…」と良い“記念日”になったと笑みを見せた。

 イベント終了後の囲み取材ではもちろん、ロシア行きに関する質問が相次いだ。「初戦が大事になる」と何度も強調したのは4年前のブラジルW杯の記憶が今も残るからこそ。初戦のコートジボワール戦で逆転負けを喫した流れを払拭できず、第3節コロンビア戦の敗北で無勝利のまま幕を閉じてしまった悔しさが忘れられないようだ。

 今回はその大事な初戦でコロンビアとぶつかる。「グループリーグの中では、僕らが最も苦手なタイプだと思う」と過去のW杯で全敗に終わっている南米勢に警戒を示しつつも、「初戦ということで相手にも緊張感があるし、逆にチャンスもある」とポジティブな指摘も。「4年前に負けて敗退したので、借りを返すチャンス」と前を見据えていた。

 初戦をモノにした先には「これまでの歴史を変える」という使命がある。「今までの日本代表が届かなかったところに行けるチャンスがあると思っている。覚悟を持ってやっていきたい」。すなわち、目指すところはW杯ベスト8。2008年度、今もなお破られぬ高校選手権10得点の大記録を持つストライカーは、さらなる歴史を作り上げようとしている。

 あれから10年。対戦を終えた相手選手が放った「大迫ハンパないって!」という名言は、今も大迫の代名詞となっている。「(当時は)ちょっとそっとしておいてほしいと思った」と苦笑いを見せつつも、「いま思えばありがたいですね」とその“賛辞”を今では受け入れているようだ。

 W杯直前の指揮官解任、そして実戦を経ぬままちょうど1か月後に迫る大会初戦。「危機感はもちろんありますよ」と述べた大迫は、それでも言葉を続けた。「その中でみんなが勝ちたいと思っていて、思いを同じ方向に向けていければいい。自分たちを信じて取り組むしかない」。21日から始まる事前合宿へ、固い決意で難局に立ち向かっていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)

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