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武藤の決定力はレワンドフスキ並!? 西野監督「好機が少なくてもゴールできるスタイル」

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日本代表FW武藤嘉紀

 前日に行われたキリンチャレンジ杯ガーナ戦で、日本代表は14本のシュートを放ったものの、得点は生まれることなく0-2の完封負けを喫した。W杯本大会に向けて攻撃の形を構築していく必要があるが、西野朗監督の頭の中にイメージはあるようだ。

 ガーナ戦では両アウトサイドに入るDF長友佑都、MF原口元気、DF酒井高徳がタッチライン際まで開いてボールを受け、クロスを供給する場面が目立った。サイド攻撃の回数が増えたのは、「センターで保持して動かせたから」との理由を挙げる。「センターで大島(僚太)がボールをよく動かしていた。(後半から)香川(真司)、(後半途中から)柴崎(岳)が入り、センターでボールを保持できれば、サイドからのアタックは当然増えてくる」。

 中央のエリアでボールキープして相手の注意を引けば、「ポジションをしっかりワイドに取っている」選手への警戒は緩んでくる。だが、サイド攻撃に終始すれば「非常に単調になる」ため、「終盤に少し増えたセンターからの崩しを、さらに求めたい」と中央を崩す攻撃のバリエーションを模索していくことを示唆している。「選手たちに(攻撃の)イメージはあるが、メンバーが少し変わった中で、まだコンビネーションが取れていない。しかし、オプションは増やしていかないといけない。日本のスタイルではグラウンダーでスピーディーなことが起きないと難しいと感じているので、そこを詰めていきたい」。

 本大会で対戦するコロンビア、セネガル、ポーランドは格上と言える相手。多くのチャンスを創出するのは容易ではないが、「相手のゴールにすべて直結する展開にする必要はない」と考えており、「ボールを動かして相手の陣形を崩し、スタミナを奪うポゼッションをする中で、アタッキングサードに侵入してチャンスを増やしていく」とイメージはしている。だが、やはり「想定しているよりはボールは持てないと思う」と続けた。

 想定よりも少ないながら、本大会でもチャンスは必ず訪れるだろう。そこで生きるのがFW武藤嘉紀の決定力だという。「総シュート数は多くないが、得点率はブンデスの中でも非常に高い」と評したように、今季マインツでキャリアハイの8得点を奪った武藤がシーズンで放ったシュート数は37本で、得点率は22%。この数字は127本のシュートを放って29得点を挙げたポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキ(バイエルン)の23%とそん色ない数字だ。

「彼(武藤)はボックスの中でのシュートの成功率は非常に高く、チャンスが少なくても彼はゴールできるスタイルの選手。想定よりも持てない中で、彼のような嗅覚を持っている選手も必要と考えている」。指揮官は鋭い嗅覚を持つゴールハンターへの期待を語った。

(取材・文 折戸岳彦)

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