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日本の勝利に集中する香川「10番なら僕よりハメスに目を向けるべき」

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コロンビア戦へ最終調整するMF香川真司

 高ぶる思いを自然体で受け止めていた。「いつもとの違いがないと言ったらウソになるけど、調整はいつもどおりを心がけている」。自身2度目のW杯初戦を翌日に控え、日本代表MF香川真司(ドルトムント)はほどよい緊張感をにじませていた。

 背番号は2大会連続で10番。それに対しては「責任感や誇りを持ってやっている」と言うが、「そこに過大なものは僕自身、求めていない」と、ここでも自然体を強調する。それどころか「コロンビアにはハメス(・ロドリゲス)という10番がいる。僕よりも、そこに目を向ける必要があると思う」とさえ言った。

 相手のエースを抑えることが勝ち点奪取への第一歩。自分のことよりも、まずは日本のグループリーグ突破が大事だという自己犠牲の思いだった。

 スタジアムに関しては天然芝と人工芝が混じったハイブリッド芝で、ボールコントロールが難しいという情報もあったが、「思っていたよりは良い」と、前日練習で得た好感触を明かした。ベースキャンプ地であるカザンのグラウンドのほうがはるかにボール扱いが難しいとのことで、「あそこを経験しているので問題はないと思う」と意に介する様子はない。

 サランスク入りした前日18日夜、選手一人ひとりが思いの丈をスピーチする場があった。「僕は大したことは言ってないです。ああいう場でしゃべるのは苦手かもしれないですね」と言いながら、「一人ひとりに熱いものがあるし、人それぞれの考え方がある。それをあらためて共有できたことは良かった」と結束を感じていた。

 コロンビアは4年前にブラジルW杯で1-4で敗れた相手。「4年前があったからこのロシアがある。あそこでの経験は自分にとってすべてがプラスだし、それぞれの人が4年間のプロセスを経て、自信も誇りも持ってここに来ていると思う」。あとは90分の戦いにすべてをぶつけるだけ。何より大切な“日本の勝利”へ、背番号10は突き進む。

(取材・文 矢内由美子)

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