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リアリストに徹する原口「自分の理想なんかでは勝てない」

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笑顔でランニングするMF原口元気

 19日のコロンビア戦(2-1)でDF長友佑都に次ぐチーム2番目となる10.158kmの走行距離を記録した日本代表MF原口元気(ハノーファー)だが、「十分に回復してきているので大丈夫」と、充実感をにじませた。「初戦に勝ったのは良かったけど、次はまったく別の相手。また違うものが始まるなという感じ」と、気持ちもすでに切り替わっている。

 セネガルに対しては警戒すべきところが多いとした。「速い選手も多いし、センターフォワードの2枚はすごく強い。フィジカル的にはすごく難しい相手であるのは間違いない。カウンター一辺倒ではないし、守備一辺倒でもない」。ポーランドとの初戦で左サイドハーフに入ったMFサディオ・マネ(リバプール)とは対面でプレーする回数が多いことも予想される。

「彼だけがすごいわけじゃない」と言いながら、「でも彼は守備もすごくうまい。できれば彼にボールを持たせないような守備も攻撃もしたい」とプランの一端を口にした。

 そんな中で重視したいというのが試合の中での対応力だ。「コロンビア戦も開始6分で一人退場するなんて、いろいろな想定をしてきた中でもなかったし、(試合が)始まってからの対応力のほうが大事だと僕は思う。(相手が)予想以上に速ければ、裏にスペースをつくりたくないとか、時と場合に応じてうまく進めたい。それをできたチームがうまくいっているイメージがある」。

 コロンビア戦終了後は目に光るものがあった。「もちろん、うれしかった部分はあるし、こんなにプレッシャーを感じたのは(Jリーグ)デビュー戦のときくらいだと思い出したぐらい。でも、その中で成し遂げられた。まず一歩目がうまくいったという達成感はあった」。浦和時代には“泣き虫元気”とのあだ名をチームメイトのDF槙野智章からつけられた情熱的選手、それが原口だった。

 しかし、踏みしめているW杯の舞台では勝利を追い求めるリアリストに徹している。「現実的な考えしかしていない。自分の理想なんかでは勝てない。勝つことだけ。次で2勝して突破することだけを考えている」。日本が誇るハードワーカーはセネガル戦でもさらに走り、闘う。

(取材・文 矢内由美子)

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