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「多くの苦しみもありましたし…」 3大会の守護神・川島永嗣は“財産”を語る

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3大会連続で日本のゴールを守ったGK川島永嗣

[7.2 ロシアW杯決勝トーナメント1回戦 日本2-3ベルギー ロストフ・ナ・ドヌ]

 何度も見せたビッグセーブ。だが、相手のスコアには『3』の数字が刻まれた。日本代表GK川島永嗣は試合後、フラッシュインタビューに応じ、しっかりとした口調で「やれることはやり切った」と振り返った。だが、潤んだ眼差し、湿った声からは押し殺した悔しさの大きさを感じさせた。

 大会直前のテストマッチから“らしくない”ミスが続いていたが、西野朗監督の信頼は一貫して変わらなかった。「一つの壁を越えるのに、多くの苦しみもありましたし、多くの悔しい思いがあった。だから、ここまで来れた」。これが3回目のW杯。その重圧は日本人の誰よりも多く感じてきた。

 2点を先制してからは、相手のロングボール攻勢に防戦一方。何度も片手一本でのセービングを見せ、耐え切る希望を与えた。だが、後半アディショナルタイムにCKからのカウンターで失点。「最後は守りたい気持ちでいっぱいでしたけど、届かなかった」と悔やみ切れない結果に終わった。

「個人のことは考えていないですし、ここにたどり着くまでにチームで助け合って、こういう景色を見せられたことが誇り。こういうメンタリティーが日本人のメンタリティーだと思いますし、それを見せられたことがチームにとって大きなことだった」。そんな言葉の裏には、チームメートからの後押しも垣間見られた。

「この経験が自分たちを押し出して、新たな景色を見させてくれると思います」。ベスト8の壁は破れなかったが、日本サッカーの歴史は続いていく。「いろんなことがW杯の前にもあったし、全員が同じ方向を向いてきたのが一番大きかった。新たな経験が日本サッカーの大きな“財産”になる」。

 4年後のカタール大会で、誰がゴールを守るのかはまだ分からない。だが、誰よりも多くW杯で闘ってきた男の経験は、必ず受け継いでいかなければならないはずだ。

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