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[少年男子]復権期す埼玉県がボール支配し、3発!気迫の戦い見せた岐阜県は涙の敗退

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前半20分、埼玉県MF中山昂大(4番)が先制ヘッド。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[10.1 国体少年男子2回戦 岐阜県 0-3 埼玉県 三国運動公園人工芝G]

 1日、第73回国民体育大会「福井しあわせ元気国体」少年男子の部は2回戦を行い、埼玉県が岐阜県に3-0で快勝した。埼玉県は2日の準々決勝で福島県と戦う。

 優勝4回準優勝4回の歴史を持つ埼玉県は、4年ぶりとなる国体出場。後半にややリズムを崩した山形県との1回戦の反省を活かし、2回戦では後半もペースを落とさずにボールを支配し続けて攻め勝った。

 試合は「ボールを支配して主導権を握る、ペースを掴んで攻撃しようというチームです」(大野恭平監督、大宮南高)という埼玉県が狙い通りにボールを支配して主導権を握る展開に。正確なパスワークでサイドを変えながら攻めると、この日は右サイドにスペースができていることを見逃さず、攻撃の柱であるMF柴山昌也(大宮ユース、1年)、右SB山田結斗(大宮ユース、1年)、MF 木下翼(浦和ユース、1年)の個人技とコンビネーションによって右の局面を打開。クロスまで持ち込んでいく。

 対する岐阜県は元気の良い好チーム。福岡県を破って2回戦へ駒を進めてきた岐阜県はゴール前に押し込まれる展開となったが、CB犬飼叶都(帝京大可児高1年)やCB川勝翔太(岐阜U-18、2年)がクロスを跳ね返したほか、セカンドボールへの反応早くクリアする。そして、最前線の180cmFW近藤慶一(中京学院大中京高2年)にボールが入った際は10番MF小宅空大(帝京大可児高1年)とのコンビからサイドへ展開。そして近藤の迫力ある飛び出しやロングスローからゴール前のシーンを作り出そうとした。

 それでも、埼玉県のポゼッションの前に、岐阜県は自陣で守る時間の増える展開に。相手DFラインの背後へ抜ける動きや左SB佐藤優斗(浦和ユース、1年)の仕掛けなど多彩な攻撃を続けた埼玉県は19分、CB田中颯太(大宮ユース、2年)の左CKをMF中山昂大(大宮ユース、1年)が頭で右隅にねじ込んだ。

 先制した埼玉はボールを握って攻め続ける。岐阜県はカウンターやセットプレーから活路を見出そうとするが、なかなか良い形でシュートまで持ち込むことができなかった。そして18分、埼玉県は連続攻撃を展開し、最後は左からの折り返しをMF盛嘉伊人(浦和ユース、1年)が左足で決めて2-0。さらに23分には右サイドからボールを動かして相手DFをずらす。最後はFW大澤朋也(大宮ユース、1年)のポストワークで左中間を抜け出したMF須藤直輝(昌平高、1年)が、鮮やかな左足ループシュートを決めて3点目を奪った。

 3点差がついても気持ちを切らさずに1点を目指した岐阜県は、クロスにFW尾本隆太(大垣北高1年)が飛び込むシーンもあったが1点を奪えず。敗戦後は選手全員が号泣しながらダウンエリアへ向かうなど、国体、この一戦に懸ける思いの強さを感じさせた。

 埼玉県は前日の課題を修正して快勝。大野監督も「僕も(見ていて)面白い」と微笑むようなサッカーで堂々の8強入りを果たした。その指揮官が「埼玉の自覚を持って行動してくれている」と評するチームは巧いだけではなく、個々が持ち味を加えながら、勝利への強い意志を持って国体に挑戦中。一体感のある戦いを見せている。

 ゲーム主将のCB村上陽介(大宮ユース、2年)は「久しぶりの本国体で一体感を持ってやれている。強い気持ちを持って優勝したい。(紙一重の戦いを勝ち抜くためには)チームとしての一体感と気持ちで負けないこと。(埼玉は)個々の技術が高くてボールが動かせてなおかつ戦えるところを持っていると思っている。全面に出していければいい」と力を込めた。まずは準々決勝で勝利して最終日まで戦う権利を得ること。06年のU-16化以降、4強入りゼロからの復権を目指す埼玉県は、まだまだ負ける訳にはいかない。

(取材・文 吉田太郎)
●第73回国民体育大会「福井しあわせ元気国体」特集

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