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安部の涙に自分を重ね…声を詰まらせた内田「分かるんだよ、裕葵の気持ちが」

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後半開始から途中出場したDF内田篤人

[12.19 クラブW杯準決勝 鹿島1-3R・マドリー アブダビ]

 昔の自分に重ね合わせていた。試合後のミックスゾーンで報道陣に囲まれた鹿島アントラーズDF内田篤人は、試合後に悔し涙を流していたMF安部裕葵について聞かれると、「俺もマンチェスター・ユナイテッドとかレアルとかチェルシーとかと対戦して、子供みたいに扱われた」とシャルケ時代の自分自身を回想。「分かるんだよ、(安部)裕葵の気持ちが」と、思わず言葉に詰まり、涙をこらえるように上を向いた。

「あれだけ差を痛感すると、自分がサッカーを始めて、ボールを蹴り始めてから、ずっとやってきたことが間違っていたのかなって。もう追いつけないのかなって。裕葵がそう思っていたかは分からないけど、それを俺も思い出した」

 だからこそ、「追いつけないと思うか、自分がヨーロッパに行って、やってやろうと思うか。そこでプレイヤーとして変わってくる」と、海外に挑戦する必要性も説く。内田がドイツへ渡ったのはプロ5年目の22歳のとき。今季鹿島に復帰するまで欧州で7年半プレーし、UEFAチャンピオンズリーグにも29試合に出場した。

 その経験からも、この日のレアルは「どう見ても絶対にベストじゃなかった」というのが本音だ。それでも、これだけの差を見せつけられた。「向こうに行って、今日みたいな緩い試合じゃなくて、チャンピオンズリーグみたいな大人のサッカーも経験した。それも1年、2年ではなく、7年半。自分も頑張っていたんだなと思った」。そう冗談めかして話すと、「いつかトップのトップのクラブに行ける日本人が出てくれば。俺はそれがダメで、日本に帰ってきたから」と苦笑いした。

「いつかだれでもいいから、(欧州のビッグクラブで)スタメンでバリバリ出る選手が出てきてほしい。それが裕葵かは分からないよ」。そう言いながらも、19歳でこの経験をした後輩への期待は隠さない。「これが裕葵にとってきっかけになるかは分からない。でも、日本にとどまる選手じゃないのも分かっている。あいつの涙が今後の日本サッカーにとっていいきっかけになれば」と願うように話した。

(取材・文 西山紘平)

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