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記者会見で血相変えたリーベル監督「あなたはどこの国から来たのか」

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リバープレートのマルセロ・ガジャルド監督

 22日のFIFAクラブワールドカップ3位決定戦で鹿島アントラーズと対戦する南米代表のリバープレート(アルゼンチン)が21日、UAE・アブダビのザイードスポーツシティスタジアムで公式会見を行い、マルセロ・ガジャルド監督とDFルーカス・マルティネス・クアルタが出席した。

 南米王者として3年ぶり2度目のクラブW杯出場を果たしたリーベルだが、大会初戦となった18日の準決勝で開催国代表のアルアイン(UAE)にPK戦で敗れた。ガジャルド監督は鹿島との3位決定戦に向け、「明日は多くの変更を加える。ベストなコンディションの選手を使いたい」とスタメン変更を明言したが、記者会見ではアルアイン戦の敗戦に関する質問が多く出た。

 クアルタは「私たちはアルアインを過小評価していなかったし、鹿島も過小評価しない」と力説。指揮官も「アルアインを見くびってはいなかった。試合前の記者会見でも『アルアインは危険なチームだ』と言った。明日の状況も同じだ。我々は相手を尊敬して戦うつもりだ」と話す一方、アルアイン戦の敗因についてはコパ・リベルタドーレス決勝の突然の日程変更を挙げた。

 南米王者を決めるコパ・リベルタドーレス決勝の第1戦は11月11日にボカ・ジュニアーズのホームで行われ、2-2の引き分けだった。リーベルホームとなる第2戦は11月24日に行われる予定だったが、会場入りしたボカのチームバスがリーベルサポーターの襲撃に遭うという前代未聞のトラブルが発生。この暴動の影響で試合は延期され、さらに安全面を考慮してスペイン・マドリードのサンティアゴ・ベルナベウで開催されることになった。

 当初の予定より2週間遅れて今月9日に中立地で行われた決勝第2戦を延長戦の末、3-1で制し、2試合合計5-3で南米王者に輝いたリーベルだったが、その後、アルゼンチンに帰国することなく、そのままクラブW杯が開催されるUAEに入った。「(コパ・リベルタドーレス優勝の)お祝いモードから抜け出して試合に集中しようとしたが、それに成功しなかった」。クラブW杯に臨むメンタル面をそう説明したガジャルド監督は「言い訳を探しているわけではない」としながらも、「(コパ・リベルタドーレス決勝第1戦からの)ここ40日間は難しい日々だった。精神的にも疲弊する期間だった。それを克服しようと思ったが、十分にできていなかった」と、コパ・リベルタドーレス決勝第2戦の延期が与えた影響の大きさを強調した。

「決勝の日程が変わり、私たちの計画も変わってしまった。適切な日程ではなかったと思う。私たちのスタジアムでやるべきだったが、(決勝第2戦は)マドリードで行われ、マドリードから飛行機に乗って直接、(UAEに)来た。ブエノスアイレスに帰る時間もなかった。ボカとの第1戦からの40日間、肉体的にも精神的にも難しさがあった。この大会に参加するのは光栄なことだ。コパ・リベルタドーレスに優勝することは簡単ではないし、この大会に参加することは特権だ。しかし、しっかりと競争するにはさまざまな要素が必要だ。準備がしっかりできなかった」

 大会後にチームはアルゼンチンに帰国し、オフに入る。23日にブエノスアイレスに到着する予定で、「ブエノスアイレスに帰るのがとても楽しみだ。いい形で今年を締めくくり、マドリードで達成したことをファンと分かち合いたい」と、今季の成功をサポーターと喜び合う瞬間を待ちわびる指揮官は「クラブW杯で決勝に行けなかったことがファンの出迎えに影響すると思うか」という質問に血相を変えて激高。「そんなことはない。あなたはどこの国から来たのか? アルゼンチン人でなければコパ・リベルタドーレスに勝つ意味は分からないだろう。確かにクラブW杯で試合に負けた。しかし、それはマドリードでの決勝ほど重要ではないんだ」とまくし立てた。

「(クラブW杯の)準決勝で負けた。大事な試合だったのは間違いない。私の話を聞いていなかったようだが、ここにいるのは光栄なことだ。ここに来るのは簡単ではない。コパ・リベルタドーレスを勝つのは簡単ではないんだ。コパ・リベルタドーレスで何が起こったか。ホームマッチを奪われ、別の場所での試合となった。予定より2週間遅れてやらないといけなかった。いろんなことが起こった」。続く質問にそう繰り返すと、「すべての問題を踏まえれば、アルアインに負けたことは最も重要なことではない。私たちはマドリードでタイトルを取った喜びを受け止め、分かち合わないといけない」と、南米王者のタイトルを勝ち取った価値の重要性を強調した。

(取材・文 西山紘平)

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